ゼロ・ダーク・サーティの作品情報・感想・評価

ゼロ・ダーク・サーティ2012年製作の映画)

ZERO DARK THIRTY

上映日:2013年02月15日

製作国:

上映時間:158分

ジャンル:

3.6

「ゼロ・ダーク・サーティ」に投稿された感想・評価

クリスプラット 目当てで見たけど、ほんと脇役。それよりも
ものすごい緊迫感にどんどん引き込まれていった。。
ほんと命削って現場の人は戦ってたんだな。思想はまだ残ってるしテロは連鎖していく。永遠の課題やな。
考えさせられる映画。主役がいい!
 昨今の世界で起きた事件の中でも、最大の驚きを持って迎えられたのが「ビン・ラディン殺害」であろう。元々ビン・ラディンの捜索に四苦八苦するCIAを描くつもりだったらしいが、この一報を聞いて急遽脚本を変えたらしい。正直そのニュースを聞いたときは「どうなることやら」と思っていたが、それは私の完全な思い違いであった。
 まず映画は9.11のときに様々な人の間で交わされた電話のコラージュからスタートする。画面は真っ暗のまま、人々の恐怖を音声のみで描き切っている。このシーンに代表されるように、「ゼロ・ダーク・サーティ」は全編を通して音響効果が素晴らしい出来映えだ。爆破のシーンも、電話の盗聴も、終盤の作戦決行時も「音」が映画の持つ異常なまでの緊迫感を生んでいる。
 CIAによる捕虜の拷問シーンも前半では盛りだくさんだ。容赦ない水責めに合わせたり、陰部を露出させたまま首輪をつけて狭い箱の中に閉じ込める。オバマがあれほど捕虜への拷問を禁止すると言っていたのもうなずける、凄まじい描写だ。
 ビン・ラディン殺害に成功したCIAを、ただ賛美するだけに終わらない所以はここにある。このシーンだけでなく、CIAに批判が飛んで拷問を取りやめた後半でも、「拷問」がいかに有効な手段かを暗示する台詞が登場する。極悪非道のテロリストを洗いざらい見つけ出すために、極悪非道な手段をとるのだ。いかに「大義」というものが不安定なのかを指し示している。
 こういったシーンの冷酷さが際立つのは、"The Killer"と呼ばれるマヤを演じたジェシカ・チャンスティンによるところが大きい。今まで彼女が出演した映画をいくつか見たが、毎回まったく異なる役柄に完璧になり切る。今回も例外ではない。捕まえたアルカイダの幹部を尋問する時でも欲しい情報を吐かなければ、傍にいる男性の軍人に殴るよう促す。人間がする行動とは思えないことを繰り返し、精神が疲弊していく様は時折描かれるが、それでも申し訳程度だ。ひたすら全面に押し出されるのは、ビン・ラディン捜索のためなら何をすることも厭わないマヤの冷酷さと異常な執着心だ。
 キャスリン・ビグローは「ハート・ロッカー」でもそうだったが、戦時下などの異常な状況における「麻痺した」人間を描くのがとても上手い。拷問を加えた後は優雅にコーヒーをすすっている。こういった場面が今回ではより強調されているが、それに伴い「ハート・ロッカー」のときよりも、個々の人間の内部の描写に欠けているとも感じた。
 というのも、主人公のマヤには最後まで感情移入できない。いくら9.11の主犯であるからとはいえ、彼女のビン・ラディンへの執着心は異常としか言いようが無い。なにしろ上司にすら「気でも狂ったか」と言われる始末なのだ。劇中の人物が理解できないことを観客が理解できるはずが無い。憎悪にも似たその感情をもう少し丁寧に描けば、ラストシーンもより深みが増したのではないだろうか。その他の人物も同様だ。すべての人物が「ネプチューン・スピア作戦」実行までの駒に過ぎず、それまでに感じる葛藤などはほとんど見えてこない。
 さらに「ビン・ラディン殺害」に対する監督なりの考えも一切見えてこない。いや、オリバー・ストーンのように自分の考えをゴリゴリ押し付けてくるのもどうかと思うが、「ゼロ・ダーク・サーティ」は一定の筋道ですら見せない。
 そもそもキャスリン・ビグローは社会派映画監督ではない。彼女は一流のアクション映画監督だ。自分の得意分野を理解しているからこそ、テロリズムにおけるイデオロギーを映画に込めるのではなく、作戦決行までの張り裂けそうな緊迫感を描く方を選んだのだ。
 だがこんなにタイムリーな題材を用いているのだから、何か「一つの答え」を提示することはできなかったのか。「ゼロ・ダーク・サーティ」が映画史に残ることは間違いないのだから、もう少し大胆なアプローチもを取っても良かったのではないだろうか。
 しかし先ほども言及した通り、キャスリン・ビグローは最高のアクション・サスペンス監督だ。何と言っても、終盤の作戦決行のシーン。彼女の手腕が遺憾なく発揮された、手に汗握ること間違いなしの名場面だ。通常のカメラと緑色の暗視カメラに切り替えることで、闇夜に浮かぶ特殊部隊の不気味な姿が一層不安感を煽る。銃撃が開始されても、むやみやたらに撃つことは無い。標的を確実に、かつ静かに仕留め、倒れたその体にも銃弾を撃ち込む。冷静さと残酷さを兼ね備えた、リアリティあふれる場面だ。
 おそらくアルカイダに関連した映画はこれからも製作されることだろう。しかし、事件後わずか1年半後に公開された点、それでも最高のクオリティを保っている点でこの映画はいつまでも人々の記憶に残るだろう。
(13年3月12日 映画館 4.5点)
とても強い女性。
Ayako

Ayakoの感想・評価

4.0
戦争サスペンスとして 楽しめた。
アメリカが ビンラディン討伐の正義のために作ったんだなー というのが大きい
アメリカ政府が記録として残しておきたかった系 それを担ったキャサリンビグロー 女性監督respect. 拷問シーンあったけど わたしはなんとか 見過ごした。


しかしながら 自分が暮らす世界で 知らなくても良い世界もある
オサマビンラディンを殺害するための努力がリアルティ溢れる描写で描かれていた本作。
まず、この映画では、アルカイダが起こした9.11のテロ時、ビルにいた人の音声が流れ、9.11の悲劇を手短に語った。
オサマビンラディンを殺害するための過程として一番必要だったのは、主人公のマヤが彼の連絡係の住居を特定したことなのだが、どうやらその連絡係というのがものすごい重要人物で、マヤがその尻尾を掴むまでに回りの人が死に、自身も命の危険にさらされた。
ニュースで見ているだけでは、アルカイダって怖いなぁだけで済んでしまうのだが、映画で見ていると、アメリカのCIAとアルカイダの命の削り合いが感じ取れ、自分も、この争いが起こっている同じ地球に住んでいるのだということを自覚せずにはいられなかった。
2時間半というこの映画の時間は、慣れていないわけではないと思っていたが、よく練られたストーリーや展開、サウンドに正直疲れてしまった笑
でも、とてもオススメです。
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