ゆき

チチを撮りにのゆきのレビュー・感想・評価

チチを撮りに(2012年製作の映画)
3.7
赤色

20歳フリーター。17歳女子高校生。彼女たち姉妹の父親は女を作って出て行った。ある日母に頼まれたのはもうすぐ死ぬ父親の顔を写真におさめて欲しい。という願いだった。

前情報なし。「チチ」は「乳」なのかと思いきや「父」だった。
6才と3才。過ぎ去った時間は尊く、ぼんやりとした幼少期のみの親の記憶は「父」になりきれず灰になったのだろう。
強くいなければならない母親と親をみてしっかりと育ったコドモ達。
女の子は暖色が似合う、赤も朱色もピンクも。
他人から衝突を受けたときにずんっと垣間見える表情が人間臭かった。

暖かな日の光が似合う一作。朗らかな小説を読んだ後みたいだった。
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