マルタの作品情報・感想・評価

「マルタ」に投稿された感想・評価

あぺ

あぺの感想・評価

4.2
一見トチ狂った夫婦関係だけど冷静に見ると多くの人にも当てはまる普遍的な制約、言動が所々にあるんじゃないかな

室内のローアングルでは大抵不幸なことが起こっていて面白かった
ジーナ

ジーナの感想・評価

4.0
ファスビンダーが描く、抑圧された夫婦生活を描いたメロドラマ。
ほんとこの人女性いじめるの好きだな。

旅行中で父親を亡くした美女マルタは、帰国後に旅行先で出会ったヘルムートと再会し、彼と結婚する事になる。
しかし、夫の死により精神的に弱ってしまった母親は酒と薬に溺れてしまい、夫の後を追うように亡くなってしまう。
両親を亡くしたマルタは夫に言われるがまま思い出の詰まった実家を捨て、新居に暮らす事となるが、日焼けしろだとか、聴く音楽、読む本などを夫に指示され、次第に服従関係となっていく...

このクソ夫がまさにDV野郎であり、世間知らずなマルタは言いなりとなっていくのが観ていて辛い。

・・・しかし、単純にそうとも言い切れないのが怖いところで、マルタもマルタで精神的なおかしな部分があり、被害妄想や認知症なのではないか?と示唆される箇所もなくはないのだ。
ドイツ映画研究科渋谷哲也いわく。

まー夫がクズであるのに間違いはないのだが、豚の腎臓のスープの下りなんかは観客でさえも夫婦どちらの言い分が正しかったっけ?と混乱させる巧みな演出だった。

首に噛み付く癖があったり、自宅に入るときに夫の癖してチャイムを鳴らしてマルタに開けてもらうのを待ったりするのを考えると、ヘルムートはヴァンパイアのメタファーなのではないだろうか?

ファスビンダーお得意の鏡を使った演出も冴え渡り、リアクションの対象的なジェットコースターのシーンは特にお気に入りw

ただ猫いじめるシーンはいくらファスビンダー信者でもコイツざけんなよと思った😡

それにしてもラストは怖いですねぇ...
なんてコメントすればいいのか分かりません。
年内過去分
モラハラ映画の超傑作。向かい合う男女ふたりが各々ゆっくり回転&カメラもふたりの周りを回転…という有名すぎるショット、大画面で見るとマジで痺れる。
ジェイ

ジェイの感想・評価

5.0
最初のスペイン階段とか喫茶店で何か起きたときに周りの人たちがみんな無表情で棒立ちで、この独特の傍観者たちってファスビンダーの作品だとよくある気がするんだけどすごく不気味でやみつきになる。ジェットコースター乗ってゲロ吐いてるときにプロポーズするのは画期的だ。序盤のスペイン階段で倒れるお父さんよりも数段上にいて、後半は夫が階段の上に居て…っていうわかりやすい視覚的な支配関係の変化おもしろい。マルタかわいそうだと思いつつも、夫も案外マトモなんじゃないか、とか登場人物が一様に得体が知れなくてけどもマトモにも見えて、誰にも感情移入できなかった。けれど、なんか欠けてる登場人物たちを一度見ちゃうとその登場人物たちそのものの異質性がなんか面白くてハマってきちゃったな。リアリズム的な面白さというよりかは別個の何かが映されてるような。わかんないけど…人間とは別のものにも見えるし人間にも見える。なんなんだろう、不思議。
moron

moronの感想・評価

3.5
序盤は眠い。普通にうとうとしていた。話の筋はだいたい読めるし、今日にあっては退屈なほどだ。けれど、物語の中で支配の形態が度を越してゆくさまに、胸の高鳴りを抑えられずにいた。絵が美しいなかで、支配と暴力のもとで精神が音を立てて崩れ去ってゆく。

僕は暴力から目を逸らすことができない。暴力は許せないかもしれないが、エンターテインメントとして暴力を眺めることは相変わらずやめられそうもない。構図や構成が美しいから、なおのことそうだ。
"I need to watch things die from a good safe distance."
yoeco

yoecoの感想・評価

3.8
心理的においこまれるやつ好き。
デヴィッドボウイ似のヒロイン。
このガス燈夫は、血を吸うカメラの人か!

ミスターロンリーの、日焼け放置したマリリンにチャップリンが欲情するの、絶対ここからだよね!ね!
MOTO

MOTOの感想・評価

3.5
遠近法が効きすぎだけどどこを切っても絵になる美しい映像。全ての会話から理性を消しゴムで消してしまったかのような会話。

(あからさまな嘘)(包み隠さない本音、保身)(どこかで聞いたことがあるような取ってつけただけの言葉)で構成される会話劇は、古き良き前衛といった感じで心地良い。

美しいヒロインマルタは外に出れば父親を含む全ての男達に淫売扱いされ、手に入るかもと思われれば一転して処女扱いされるが、彼女から発せられる言葉もまた欲望と保身だけといった感じの世界観。

彼女の結婚から物語は動き出し、サディスティックな夫にいたぶられる彼女の姿は当時は新鮮だったのかもしれないが、蛸壺屋以降の世界に住んでいる我々には少々退屈。

理性のぶっ飛んだ会話はDV被害にあった彼女のぶっ壊れてしまった世界、ぶっ壊れてしまった言葉から逆算してのものなのかなあ?とか、劇中で唯一人間の言葉を喋っている善人の男から発せられるのは(意味は通じるけど何の役にも立たない言葉)なのは分かりやすく意味深だなあなどと考えているうちに映画は終わった。

絵は美しいけど刺激的なようで退屈な映画。
momo

momoの感想・評価

5.0

2人が出会うときのカメラワークとジェットコースターのシーンと絶叫して逃げ出すマルタの先にいる牛

ほかにもさまざまな震えポイントがありました。大満足です。

不安の魂の人が前半マルタのストーカーしてるけど後半全く拾われないひとで出てた
無理やりジェットコースターに乗せてゲロ吐いてる相手に求婚をせまる場面からしておかしい

真っ赤に日焼けした痛々しい妻の身体に欲情してのしかかる旦那がこれ以上ない程胸くそ過ぎる

電話の場面はロッセリーニの『アモーレ』からかしら
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