約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯の作品情報・感想・評価

上映館(1館)

約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯2012年製作の映画)

上映日:2013年02月16日

製作国:

上映時間:120分

「約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯」に投稿された感想・評価

miyagi

miyagiの感想・評価

3.5
日本の司法制度の在り方を考えさせられる作品。
東海テレビドキュメンタリー特集より。

仲代達矢の熱演がすごい。
劇中で30年近い時が経るのを見事に演じきっている。
まーただドキュメント部分が半分ぐらいなので、もう少しドラマで押してほしかった気がする。

樹木希林が仲代達矢の母親役というのも分かりにくかった。

しかし、裁判官が再審請求を通すと辞めたり、逆に棄却したら栄転したりと、随分真っ黒な裏側が見え隠れする。
奥西さんはこの作品の後に亡くなってしまい、いよいよ真相は闇の中に葬り去られようとしていることに危機感を感じる。

さて、眠る村をそろそろ観に行くか。
みわ

みわの感想・評価

-
2019-108

ドキュメンタリー。
BOX(袴田事件)を観た時にも思ったことだけど、日本の司法の縦社会はおかしい。
再審決定した裁判官は辞め、棄却した裁判官は出世。おかしい。
現実の映像での裁判所前での不当決定の時の周りの落胆ぶりがすごくしんどかった。
最初から最後までずっと重たい作品。
この重みは観る価値のあるものだと思う。

母親役の樹木希林さんが観られたのは収穫。
1961年3月に起きた名張毒ぶどう酒事件の死刑囚を描いたセミドキュメンタリー映画。
死刑囚=奥西勝として仲代達矢、その母親として樹木希林がそれぞれ熱演を見せるが、当時の本人フィルムも混在させながら、実にリアリティのある作品となっている。

この映画を観ているうちに、死刑囚とされた一人の人間を丁寧に見つめる映像から「やはり、これは冤罪ではないか」と思わされる。
しかし、そこに立ちはだかる裁判所の壁。この映画製作時点で86歳の囚人となっている男の運命は……と目を見張らされる作品である。制作は東海テレビ。それだけに当時の映像が活かされている。

名古屋拘置所に入れられている死刑囚、そして彼の冤罪を信じて拘置所で彼を励ましながら署名活動・棄却請求などを続ける男性、更に死刑囚の母親などの家族も描きながら、50年=半世紀に亘る一進一退により、関係者が高齢化して、故人になったりしていく時間の怖さ。

見応えがある映画であり、こうした作品を観ると様々な事を考えさせられる…。
東海テレビドキュメンタリー

1961年3月28日夜
三重県名張市の公民館でおきた
殺人事件で犯人とされた
奥西さん

その夜は
村の寄合で
出された葡萄酒に農薬が混入

5人の女性が死亡

けれども
証拠も証言もお粗末で
あんなもので
死刑囚にされてしまうなんて



村人の証言
怖すぎました…

みんな
そんな生き方をして
恥ずかしくないんでしょうか…

何も信じられなくなりそうです
東海テレビが独自で取材した名張毒ぶどう酒事件の概要が中心で再現ドラマとして奥西死刑囚を仲代達矢、若い奥西を山本太郎、彼の母親を樹木希林が演じている。

『眠る村』より6年前の作品だが、時の積み重ねが新たな事実を生みこの事件に関わる人々の想いの深さをより実感できる。

1961年の事件発生から3年後の一審で無罪となったのに、そこから5年後の控訴審で一転して死刑判決。以後2012年の公開当時に至るまで奥西は獄中から無罪を主張し続け、再審請求をしては裁判所に棄却されるを繰り返す。

死刑囚は毎日が地獄。死刑は午前に執行されるので、昼食が運ばれると明日まで生きられると分かり安堵する日々。

奥西が犯人になると最初の供述から次々と証言をひっくり返す村人たち。そして奥西の自白を何よりも準拠し、新証拠をことごとく退ける司法の闇。義憤に燃える弁護団の執念には頭が下がる。

カメラが入らない独房での奥西の過ごし方とか、村から追われひっそりと暮らす母の様子はドラマでしか描けないし、ラストの仲代の表情は震えるほど素晴らしくて涙した。
えつ

えつの感想・評価

3.8
🎥鑑賞記録🎬
2019/2/12 スカパー!で鑑賞

掌を返したように供述を変える村人達。再審を頑なに突っぱねる裁判官達。不当な判決を下して栄転ってなにそれ。とにかく胸クソ悪いヤツらがいっぱい。その反面、奥西さんの無実を晴らそうと奮闘する面々もいる。

半世紀以上も無実の罪で拘束されるなんて想像もできません😭
TA

TAの感想・評価

3.4
記録
dita

ditaの感想・評価

3.5
※スコアは付けられないので自身の基準3.5にします

来月七藝で『眠る村』が公開されるので、その勉強として過去の名張毒ぶどう酒事件関連の作品を数日掛けて鑑賞した中の1本。

ドキュメンタリーパートは『重い扉』『黒と白』『毒とひまわり』の映像とほぼ同じ。何度見ても、奥西さんがぶどう酒の瓶を歯で開けさせられている写真に胸がつぶれそうになる。

個人的な思いは別として、冤罪かどうかはわからない。でも、疑わしきは罰せず以前に疑わしきことを調べ直さない司法はやっぱりおかしいと思う。

仲代達矢の演技の奥に滲ませた怒り。樹木希林の息子を思う母の気持ちを代弁した演技。奥西勝さんも奥西タツノさんも亡くなった今、声を挙げ続けている妹さんや弁護士の方々の思いが届くことを切に祈る。
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