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風立ちぬのshitpieのレビュー・感想・評価

風立ちぬ(2013年製作の映画)
4.5
この映画で描かれているひどく捻じ曲がり、矛盾した倫理、いや、倫理らしきなにか、を見出すことができなかった者にとって、これは駄作である。しかし『風立ちぬ』は掛け値なしの傑作だと、公開から月日を経るごとにぼくは確信を深めるばかりだ。その理由は……映画がすべてを雄弁に語ってくれている。映画の表面をなぞることは、映画を観ることではない。

「美しく呪われた夢」を追い、「生きて」と菜穂子から嘆願される堀越二郎は罪人である。罪人に課された罰は、「生きようと試みなければならない」という重く苦しいものである。