ぐっない

風立ちぬのぐっないのレビュー・感想・評価

風立ちぬ(2013年製作の映画)
4.9
この映画が公開されたのは私が小学6年生の時だった。この映画を見た友達にどうだった?と聞いたら「あんまりよくわからなかった」と言われた。

丁寧な生活に憧れる。自分というものを変えずにやってこれた彼を羨ましく感じる。私はやっぱりヒステリックは苦手だ、こうやって、丁寧に、綺麗に、毎日を生きていく人が好きだ。自分がそうではないから。

永遠の0という本を思い出した。ダイナマイトを作ったノーベルを思い出した。人間は残酷だ。人の夢は美しい。こんなに美しいゼロ戦が、幾つの命を奪っただろう、敵だけでなく、乗組員も。それは同時に、その人たちの夢も奪うということだ。たくさんの夢を乗せた飛行機が、たくさんの夢を奪うなんて、残酷すぎるよ。

ジブリ映画は、ハッピーエンドだった。正義は必ず勝ち、ヒーローヒロインは生き延び、みんな笑顔だった。だけどこの映画はどれも成立しない。この映画のラスト、あ、終わる、と思った。そしたら終わったから、びっくりした。人生はそう簡単にいかない、残酷なことばかり起きる。だけど、それでも、「生きねば」。何度も何度も言われてきて、そんなことはわかっていると思った、それでも辛いことは辛いんだと思った。だけどこの映画のアプローチはあまりにもまっすぐで、あまりにも静かで、拒めるわけがなかった。

ジブリ映画はやっぱり寂しくて、描かないということが1番悲しくて、空はすごく綺麗だった。