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かぐや姫の物語のRRRのレビュー・感想・評価

かぐや姫の物語(2013年製作の映画)
4.2
皆さんの評価は低いようですが、それでこの作品を評価しようとするのはいやはや浅薄すぎるかと。

流れるような絵柄は、長い長い絵巻物を見ているように圧巻で、それでいて水面を微かに揺るがす水鳥のように静かで儚い。

ころころと笑う、陽気な”たけのこ”が、高貴な都の姫”かぐや”となる。
ただ皮肉なことにも
彼女の前では光り輝く金銀財宝もただの塵。
岩の下に隠れたおぞましいうじ虫の方が彼女にとっては生を実感できる宝。

声には出さない彼女の激情や苦悩が、繊細な絵柄や塗り方までにも表れていて非常に美しい限りでした。

そして何よりも涙を誘ったのはかぐやの切ない歌の旋律。
記憶を無くしたかぐやはきっと、月で一人歌っては一滴の涙が頬を伝うのでしょう。
思い出せないとは何とむごい罰なのでしょうね、、
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