chunkymonkey

世界にひとつのプレイブックのchunkymonkeyのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

終わりよければ総てよしとはまさにこの映画のこと。
精神疾患を抱える二人が、誰にも理解してもらえていない、現状は自力で打破するしかないともがく姿が描かれます。もちろん彼らが正しいわけではない。実際には家族も医師も地域の人も理解しようとしているし、ティファニーの明らかに柄じゃないパット巻き込んでのダンス大会挑戦は無謀だし、パットのニッキーにまた振り向いてもらえばという考えは明らかに間違っている。でも正しいかどうかではなく、自分の力で懸命にもがく姿は素直に応援したくなってしまう。
というのはどうでもよくて(いや、大事ですけど)、もうダンスから始まる一連のラスト十数分がラブコメ史上最高。
星の数が多すぎる?完全にこのラストの爆上げ銀河加点です。
大会で披露するダンスの選曲が神。Stevie Wonder→The White Stripes→West Side Story、異色の組み合わせだが、このメリハリの利いた流れが完璧で、一体どこからこんな発想が出てくるのか。自分が審査員だったらめっちゃいい点にしてしまって怒られそう。
そして、まあ初心者なりの得点からの絶叫の雄叫びに思わず観てる方は大爆笑してしまう。
大喜びで抱き合うが、ニッキーの元へ向かってしまうパット。
その様子を眺めるティファニーは耐えきれず階段を駆け下り、ホワイエを走り外へ。まるで魔法の解けたシンデレラ。
ダメ親父からパットへの真摯なアドバイスに追いかけるパット、逃げるティファニー。
パットからティファニーへの手紙、飾りのない告白の言葉に流れる涙。ここの表情の移り変わりは本当ジェニファー・ローレンスすごい。
で、とどめの一言"I wrote that a week ago."に若干キレたティファニーに対しパットは"I was trying to be romantic." ワー。キャー。そしてイルミネーション。
で穏やかな日常に終わる。
こんな永遠にリピしたいラスト、他にないです。以上。
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