翼

世界にひとつのプレイブックの翼のネタバレレビュー・内容・結末

4.6

このレビューはネタバレを含みます

ある日は、勧められた本がバッドエンドだったことに腹を立てて深夜3:00に両親を叩き起こし、またある日は、しまったはずの場所に結婚式のビデオがないと明け方4:00に両親を叩き起こす。
本人は真剣。感情が昂りコントロールできなくなっていく様のモノホン感は見事の一言。
この怪演がアカデミーノミネートね。わかるわ。

儚いのは、そんな異常行動も本人にとっては大真面目で重大であるということ。
そして切ないのが、自分が異常であることを本人が理解しているということ。
異常行動は突飛であればあるほど大笑いできる、その反面で、どうしようもなく哀しみを内包している。その配合がこの映画の切なさを生んでいる。
だからこそ浄化されていくようなドタバタからの王道ラブコメエンディング、良かった。
翼