さうすぽー

キャビンのさうすぽーのレビュー・感想・評価

キャビン(2011年製作の映画)
4.3
自己満足点 84点

「さらば、全てのテンプレホラー映画。」
自分が勝手にこの映画にキャッチコピーを付けるとしたらこんな感じです(笑)


主人公達のあらすじとしては...
山奥の人気の無い小屋を借りてキャンプにやって来た若者達が、地下にある日記帳に書いてある呪文を読んだことによってゾンビを目覚めさせてしまう。
といった話ですが、ここだけ見れば完全に先ほどレビューを書いた「死霊のはらわた」も同じです。
なので、先に死霊のはらわたを観ていて本当に良かったです(笑)

本作は、死霊のはらわたとは違って2013年の映画になります。
ここまで時代の変遷を経てなお「死霊のはらわた」のような使い古されたテンプレ設定を使うことにはちゃんと意味があります。

主人公達が「山小屋に行ってゾンビを目覚めさせてしまう」というのはとある組織によって仕組まれたことであり、主要キャラ達は組織の陰謀によって操作されてしまうという設定。
「死霊のはらわた」のような設定には最初呆れましたが、実はとある組織に支配されていたという設定は非常に斬新で興味深かったです。

主人公達がゾンビを甦らせたという設定にしてゾンビを投入して主人公達を襲わせる。そういった展開は非常にサイコパスで恐ろしいですが、ある意味ではこの組織をテンプレ的なあるあるのホラー映画を製作する製作者達にも見えます。

ホラー映画は低予算で作られる事が多い分、数多く作られるのかもしれません。
しかし、日本のホラー映画もそうですが、やはり同じコンテンツや内容ばかりやってしまって飽きてしまい、オリジナリティや面白さが失われてしまいます。
なので、主人公達を操作する組織は映画界のこういった製作体制の風刺なのかもしれません。

また、劇中にはゾンビだけでなく色々なモンスターやお化けが出てきます。
その中には、「これがモデルだろ?」というのもあります。
日本パートの幽霊は完全に貞子ですし、終盤にはマイケルやジェイソン、ペニーワイズ擬きが出てきました。


そして、終盤の容赦ないスプラッター場面は圧巻です!
本当にやりたい放題で、興奮してしまうほどの惨劇を見せてくれました(笑)


まぁ、この映画は真面目に観てしまうとB級映画ならではの突っ込みどころも多くて嫌いになるかもしれません。
そういった意味では好き嫌いが解れる映画でもあります。
ただ、内容を軽い形で観れて、なおかつ今のホラー映画に不満を抱いている人ならかなりピッタリな映画だと思います。

オススメです!