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ハーブ&ドロシー ふたりからの贈りもののぴぴぴんのレビュー・感想・評価

3.5
ニューヨークに住む元公務員であり、現代アートのコレクターであった夫婦が自分達の収集作品を、50×50プロジェクトとしてアメリカの50の州に50ずつ寄贈する過程のドキュメンタリー。

2人の収集の始まりからナショナルギャラリーへの寄贈までをおった前回の続編です。ナショナルギャラリーでは保管しきれない作品数であったため、アメリカ中へ寄贈することになりました。
今回は2人にフォーカスというよりは2人のもとを離れた作品達がどのように各地で展示されて巣立っていくか、に焦点があたってます。

芸術は公共に開かれるべき、芸術のもつ力として答えのない問いを問う力がある、人の心を動かすきっかけをつくれる、という考えに賛成派のわたしとしては、現代アートに触れる機会の少ない地方に2人の収集作品が寄贈されることによってどのような影響がうまれるのか、どのように各地で各美術館の人々が扱ったのか、面白いなー興味深いなーと思ってみました。

でも前回は2人の人間の生き様に焦点があたっていた分、今回はアート作品へのフォーカスだったので興味が全然ない人には集中力持たないかもな、とも感じました。

個人的には、小さい子供達へのワークショップの場面と2人の部屋を模した展示をしようとする美術館と2人が話し合ってる場面が、もうめちゃくちゃに好きでした。