大竹深月

偽りなき者の大竹深月のレビュー・感想・評価

偽りなき者(2012年製作の映画)
4.7
良くも悪くも子供って無垢なんだなぁと改めて考えさせられる作品。
閉鎖的な村社会を通して大人の、アイロニックな”大人らしい”部分が対比されている。
人の意識の積み重ねが時として事実を超えた事実足り得ることは日本社会でも起こりがちであり、そのことに対する疑問を持つ者持たない者といったものは差ではなくあくまで”違い”なのかもしれない。
社会に迎合するための”大人らしさ”は時として事実とされているものをそのまま受け止めてしまう、ある種の純粋さに繋がっている。
秩序と無秩序、合理と非合理など対比関係にある多くのものは、こと人間社会においては考えるよりもずっと境界が曖昧なのではないだろうか。
壮絶な話ではあるが全く馴染みがないとは一蹴できない、考えさせられる良作だと思う。
あとマッツ・ミケルセンがかっこ良すぎる。すき。
大竹深月

大竹深月