偽りなき者の作品情報・感想・評価・動画配信

「偽りなき者」に投稿された感想・評価

一

一の感想・評価

5.0
とんでもない映画を観てしまった…


反吐が出るほどセンシティブで不快なストーリーを、完璧なまでに映画として昇華させた超絶大傑作

2019自宅鑑賞No.197 TSUTAYA

このレビューはネタバレを含みます

親友や仲間たちと以前のように
心から笑いあえる日なんて来ないぞ!
はぐれ

はぐれの感想・評価

4.1
少女の他愛もない嘘をきっかけに全てを失うシングルファーザーの物語。怖い。あまりにも怖い。ヒッチコック的な巻き込まれ型のサスペンスなんだけど御大のようなファンタジックな性質は皆無で終始徹底してリアル。銃や刃物や毒の恐怖なんかかわいいもので人間の集団的なヒステリックほど怖いものはないと痛感させられる。世間からリンチを喰らい社会的地位を抹殺させられる。これこそ現代的なホラー。

マッツ・ミケルセンがあまりにも愛らしく容姿的に優れているのでどうしても主人公に感情移入してしまう小憎らしい仕組みで、彼が理不尽な仕打ちに耐え忍びなかなか感情を表に出さないもんだからより肩入れをしたくなる。
早合点の園長や暴力を振りかざしてくるスーパーの店員などマッツの代わりに罵詈雑言を浴びせたくなる相手が次から次へと出てくるが、一番重大な罪を犯した人物の素性を明かさない構成がなんとも上手いなぁーと唸ってしまう。そう観客に「あなたもそうなのでは?」とその刃を突き付けてくるのだ。

今年の外国語映画賞を獲得した監督作だ!わーい観てみよう♪なんて気軽に見始めたけど鑑賞後は結構な精神的ダメージ🤕笑
rs

rsの感想・評価

-
「悪戯をされた」という少女の嘘に惑わされた群衆は、正義を凶器にして、無実のルーカスを切りつける。

人々が思考を停止して独善的に暴走し、凡庸な悪に至る。映画が静かに畳みかける不条理に、観ている心が摩耗した。

不都合な真実を認めたくない心の働きが、 事実を曲解する。
「善かれと思って」が、誰かを生贄にして自尊心を満たす。
社会において繰り返されてきた残酷な狩り。

次に銃を構えているのが自分でないとは限らない。たとえ愛する人を信じたいが故でも、検証を怠れば起こりうる。

あるいは自分が狙われたなら、不条理から逃げ出さず、抱擁で応じるなんてできるのだろうか。
イヴの夜、教会に賛美歌が響く中での、ルーカスの強い眼差しが忘れられない。
ヒロト

ヒロトの感想・評価

4.5
色んな視点から見れて面白かった。
あー親友の子供に裏切られ、親友からも見放され、仕事場や街の住人からも酷い仕打ち
オラこんな街嫌だ〜オラこんな街嫌だ〜って
自分だったら街を出て行くな。
久しぶりに引き込まれる様に見る作品に出会った。
第93回アカデミー賞で国際長編映画賞(いつの間にか名称が変わってた)を受賞した「アナザーラウンド」の監督トマス・ヴィンターベアと主演のマッツ・ミケルセンが最初にコンビを組んだ2012年デンマークの作品。

1人の女の子のついた嘘が男性の人生を破滅させる、プロット自体はシンプルだが脚本が素晴らしい、最初にマッツ演じるキャラクターの平和な日常を見せるので容易に感情移入できる、マッツは当然だが演技は皆素晴らしく誰一人弱くない。

手持ちカメラのスタイルと寒々しい空気が緊張感を煽る。

「アナザーラウンド」も楽しみですな。

このレビューはネタバレを含みます

レンタル屋さんにて、「前に1度借りられてますよ」と言われたが、見た記憶が全く無かった(借りた記憶も無かった)ので、再びレンタル。

所々、何か見たことあるような気もする…と感じたけれど、救いの無いラストシーンを全然覚えていなかったので、色んな意味で少し落ち込んだ。。

人は自分が信じたい事を信じる傾向があるから、証拠が無いのに他人の信じている事を覆すというのはなかなか難しいだろうな。(自分が正義の側だと信じている人達ならなおさら。)

それにしても、幼稚園の園長さんの行動が軽率過ぎて苛々してしまった。

田舎出身としてはこの閉塞感と村八分はとても現実的に感じるし、怖いお話だったけれど、マッツミケルセンの憂いの表情を堪能出来たのは良かった。
加藤生

加藤生の感想・評価

4.5
きっっっっつい
もう家から一歩も出ないし、誰一人として関わるのをやめる
へたなホラーより怖かった。
いたたまれなかった。
展開を危惧した。
がち心配。
願った。

もし自分がルーカスの立場になったら――――そこまで強くなれないだろう。
無罪であっても心折れます。

もしクララの親の立場だったら――――冷静に状況を客観視できるだろうか。
もし地域コミュニティの一員だったら――――情報を鵜呑みにせずにいられるだろうか。
短絡的に憎悪に走るかも。

"子供は純粋なもの"---大人の先入観
園長先生とカウンセラーは"それ"が肥大化していた。
お話にならない。

ふと思った。
痴漢冤罪もこんな感じなんだろうなと(汗)。
以前、仕事関係で中学校の先生との会議の席で聞いたのが、女子生徒の虚言癖(妄想癖)の話。
色々聞いて震撼した事を思い出した。


エンディングでの発砲。
冤罪とは云え、一度失った信頼。
やっぱりキツい・・・・・。
嘘と噂が破壊したものは、到底修復出来ないモノなのかな。
ちょっと興味本位で予告編を観たら予告編だけでめっちゃしんどくて鑑賞を避けてたんですが、謎の覚悟が決まったので観てみました。

結論、超しんどい。

「正義の逆は別の正義」って有名なセリフがありますが、そんな感じで、少女の嘘を疑わない人々は自分の正義感で主人公を攻撃してくる。
でもそれがあまりにも過剰で過激すぎて、「気持ちは分かるけどちょっと落ち着いてくれ村人たち」となりました。

そもそも、少女への性的虐待を疑われてしまった主人公は、元からその地域で不審者として見られていたならともかく、一緒に狩りに行って、夜は一緒にお酒を飲んでバカ騒ぎして、仕事も真面目でって、なんでそんな人を急によってたかって悪者にできるんでしょう?
特に保育園の園長の初期対応は最悪ですね。
というかカウンセラーみたいな男性の話を聞いてるだけで吐くとか、過剰反応しすぎでは???

でもこういった展開を観て、信用を積み重ねるのは大変だけど、失くすのは一瞬。って言葉が頭をよぎりました。
どんどん立場が悪くなっていく主人公を観ているのが本当に辛かった…
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