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中学生円山のmatchypotterのレビュー・感想・評価

中学生円山(2013年製作の映画)
3.3
《“とある”芸能事務所に思いを寄せて》Vol.38
この企画、あと5本で行こうと思う。

妄想が現実を超える時、それが真実になる。

『中学生円山』。
ツヨポンの無駄遣いなようで、ツヨポンにしかできない役柄というか。

まさに、まさしく中二病を画にした映画。

誤解を恐れず言うなれば、この中学生円山の描く野望、願望、中学生の男の子ならやるやらないは置いておいて絶対に想像したことある。

届くんじゃないか、届いたらスゴいんじゃないか、届いたら何かが起きるんじゃないか。

今思えば、“しょーもなさの極み”みたいな思いを何でか、やたらとこだわり、胸にしまう。

それが、中学生。
何だか妙に、ちょっとしたことや、絶対あり得ないことにドキドキする。

果たしてそれが、ちょっとしたことなのか、絶対あり得ないことだと言い切れるのか。

その、妄想と現実の境が曖昧になり、妄想っぽい現実と現実っぽい妄想が入り組んでた。

絵に描いたような平々凡々の環境と人間関係。
そこに潜むアブノーマルの種。

中学生の混濁した脳内と、その平凡の中での事件性がごった煮になってて、モヤモヤドキドキ。

ホントに妄想なのか、現実なのかよく分からなくなる悶々とする中学生の頭の中みたいな作品。

ツヨポンの自転車の件、演技が神がかってる。
何かあの良い人そうな中に潜み、たまに顔を出す狂気さを持つおじさんの独特の人柄。

ツヨポン、良いわ。

そして、坂井真紀のホクホクした感じ。
これもまたドキドキ。
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