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ジャッキー・コーガンのTorichockのレビュー・感想・評価

ジャッキー・コーガン(2012年製作の映画)
4.0
「Killing Them Softly/ジャッキー・コーガン」

世間とのギャップを感じずにはいられない。変な映画だけど、どんどん好きになっていく味わい深い作品。
みんながみんな好きなんていう映画ではないのは百も承知だけど、この映画をつまらないとい言われると、イラっとする。僕は傑作だと思う。

サブプライムローン問題・アメリカの金融危機をギャング抗争に置き換えた作品であり、それに関してはパンフレットやDVD特典のインタビューにも書かれてあるし、それは明らかなのですが、それを抜きにしても面白くないですか?

レイ・リオッタのボコられ方とか、生々しい暴力による凄惨なリンチの音がたまらない。
スカッと晴れないニューオリンズの空の下で進む、どうしようもない連中が、どうしようもない連中を襲うという、どうしようもないずさんな計画。そして、死と暴力を流すように降り続ける土砂降りの雨。

自由の国アメリカ?
いえいえ、保険もクソもへったくれも無く、自分の身は自分で守らなければならないのが、自由の国アメリカ。
隙を見せれば喰われるし、調子に乗れば脚を折られる。

そんなの、我が国ニッポンだって同じだったのです。
AKB、韓流、Halloween、X'mas、Valentine...広告会社の商業戦略に喰われっぱなし、結果ファンもアンチも流行という化け物に良いように踊らされる。

(プロフの画像を青白赤の染めよ!サー、イェッサー!)

北欧家具を揃えようが、スタイリッシュに決めようが、不思議ちゃんを気取ろうが、情報通になろうが、「イイね」をいくらもらおうが関係ない。
調子に乗った瞬間に、出る杭は打たれるのさ。ジャッキー・コーガンにね。

打たれたくないのなら、




杭を打つハンマーが届かないところまで出まくろう。





今こそ本作と「ファイト・クラブ」を観て、何もかもを投げ捨てよう、そして思い知ろう。

自分の身は自分で守らないとあきません。右に倣え、ばかりでは埋もれるだけです。

アメリカも日本も国家ではないし、もしそうだったとしても、国家は結局のところ誰も守っちゃくれません。

人生はビジネスだ!家出ろ、働け、宿題やれよ、飯食えよ、歯みがけよ!

シュールに負けんな!(笑)
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