TAK44マグナム

ヘンゼル&グレーテルのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

ヘンゼル&グレーテル(2013年製作の映画)
4.5
お菓子の家と言えば、ヘンゼルとグレーテルですよ。 
メルヘン業界でも著名人といえるあの兄妹が、なんとお菓子の家の魔女を火炙りにしたのを皮切りに、名うての魔女ハンターになっていた! 
というお話です。 

「ボーンレガシー」や「アベンジャーズ」でお馴染みのジェレミー・レナーが主演なのに、日本では劇場公開されませんでした。 
面白い映画なのに勿体無いことです。 
まあ、いまは洋画って当たるのが中々ないですから、配給会社が慎重になるのは仕方ないですけれどね。 

  
 尺が80分ちょっとしかないので、異常にテンポよくサクサクと物語が進んで気持ちいいです。 
その割に、各キャラの個性や役割、物語の世界観が必要十分に観客に伝わるので、演出が良いのか脚本が良いのか、はたまた編集が巧いのか分かりませんが、とにかくストレスを感じずに観ることができます。 
このぐらいのスケールのアクション映画は、この程度の尺でまとめてくれると丁度良いですね。 

 魔女とのバトルは、殴り合いやどつき合いが多く、意外と泥臭いんですが、ちゃんと銃器や魔術や、はてはワイヤートラップまで何でもアリ。 
特に、ヘンゼルたちが使う武器の数々がギミック満載で格好良すぎです。 
銅線をグルグルまわして発電するスタンガンや、連射式のボーガン、二方向同時に撃てるボーガン等、魅力的なガジェットがたくさん出てきます。 

 終盤には、世界中から悪い魔女がワンサカと集まるのですが、どうなるのかと思いきや、ほとんど全員地獄送りにしてしまう展開が最高ですね。 
ガトリングガンで蹴散らし、抵抗する魔女は個々に撃滅! 
個性豊かな魔女たちが次々と、八つ裂きにされ、頭を吹っ飛ばされ、何でもござれの、メルヘンとかファンタジーからはほど遠い大虐殺血みどろ劇場! 
監督がグロ嗜好な方らしいので、遠慮なしにゴア描写が満載なのもこの映画の素敵な特徴と言えるでしょう。 

 敵の魔女役はファムケ・ヤンセンの姉御です。 
8割がた、オカルト系のヘビメタロックンローラーみたいなメイクで頑張っておられますが、素顔も「X-MEN」初期のヒロインチックなところが全くなくなっていて、良い具合に熟した怖い魔女顔がベストキャスティングと言えますね。 


 ジェレミー・レナーが糖尿病で苦しんで注射をうつ姿なんて、なかなか他の映画では観られないのに、DVDスルーなんて・・・・・哀しすぎます。 
しかも国内3D版は、アマゾンでしか購入できないうえに馬鹿高いスチールブック仕様しかないっていうのも難点ですが、どうせ買って観るなら3D版をオススメせざるおえません。 
飛びだし感を重要視するなら避けては通れない出来になっています。 
要所要所で、弾丸や破片や血しぶきがビョーンと飛び出て、「最近の3D映画は奥行きばっかりだ!そんなのは楽しくないぞ、とにかく何でもいいから飛び出せYO!」と嘆いてばかりの飛び出す3Dファンも、きっとご満足いただけることでしょう。 


セル・ブルーレイ3Dにて