YasujiOshiba

ライジング・ドラゴンのYasujiOshibaのレビュー・感想・評価

ライジング・ドラゴン(2012年製作の映画)
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ジャッキー・チェンって1954年4月7日生まれだから、これが公開された2012年で58歳か。自分の歳のこと考えたら、このアクションは、いやはやすごい。

でもストーリーのほうがちょっとね。いろんなレビューでも点がのびないのがよくわかる。円明園の略奪(1856年)を主題にするのなら、もっと掘り下げて、ひねりを効かせないと。

どうすればよいか考えたとき、思い出すのはセルジオ・レオーネ。スパゲッティ・ウエスタンと揶揄されながら、すごく歴史を勉強してからシナリオ書き上げていて、ピカレスクロマンのなかに、どんな国籍の、どんな立場の観客にも、自分の居場所が見出せるようにかけている。だから登場人物も、そのアクションも活きてくるわけだ。

でも、このジャッキーの作品には、ちょっと居場所を見つけにくかった。それってちょうど、日本のポップ・ミュージックのあれやこれやの曲で、「ファンだけど、そこに居場所を見出せない」という現象が起こっているのと、同じなのかもしれない。
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