htaki

スイートハート・チョコレートのhtakiのネタバレレビュー・内容・結末

1.2

このレビューはネタバレを含みます

日中合作の映画で、リン・チーリンさんがとてもかわいかったです。
池内さんの演技はとても素晴らしかった(自然だった)と思うのですが、福地祐介さんの演技は、個人的には少しわざとらしいというか、セリフの言い回しとかも含めて「少女漫画」っぽさがあってあまり好きではありませんでした。
リン・チーリンさんに関しては、割とカタコトなのですが、10年前のシーンでもかなり難しい言葉を理解していたり(たまによくわかってなかったりと)若干違和感ありでした。(こんなもんなんですかね。。。)ただ、実際の人もそうなのかもしれませんが、やはりカタコトだとセリフ感がすごく出てしまいます。日中合作の映画なので仕方がないですが、どうせならばそのカタコトであることを逆に活かしたストーリーを入れてもいいのかと少し思いました。例えば、似た発音の言葉があった為に間違った意図で伝わっていて、それが10年越しに判明する、など。(べたですかね、、、)

物語は10年後と、10年前が交互に切り替わる形で進んでいきますが、10年前と後で登場人物の風貌があまりにも変わっていないのも違和感でした。髪型を変えるとか、なにかしらの表現の仕方があったとは思うのですが、どうなのでしょうか。
ストーリーに関しては非常に普通というか、2人の男と1人の女の恋愛ストーリーで、1人の男が死んじゃって・・の様な、わりとあるパターンかなと思いました。タイトルにチョコが入っているように、チョコがかなりのキーアイテムであるのに、守がチョコを作って夜な夜な配っていたもともとの理由が良くわかりません。チョコが好きでチョコレート屋をやりたいっていう普通の理由なんでしょうが、そこに好きになったストーリーとかの描写を入れてもいいような気がしました(そのあとずっとそのチョコを中心にストーリーが展開するので)。あといらないストーリーが結構あったかと。正直心臓病のくだりはいらなかったと思います。守の心臓がリンさんの中にあり、「3人一緒という」ラストにつなげるためだとは思うのですが、正直物語としてすごく重要な話だとは思いませんでした。スキーの時にリンさんが止まれなくなる(胸がくるしくなる)ときの表現もすごく変でした。

主人公の人以外の演技もちょっと気になる点がいくつかありました。例えば崖から子供が落ちたときも、ほかの子供たちが「畜生!なんでこんなことに!」みたいに地面をたたいているのですが、これは「?」って感じでした。中国でリンさんがチョコ作りを教えているときの生徒のやり取りも非常に不自然でした。

あとは最後に木場さんが、チョコレートを出しますが、そこに至るまでの経緯(木場さんが作っているということ)は、ヒントとして出すにとどめておけばよかったのかなと思いました。木場さんが独り言を言うシーンがあるのですが、そこから木場さんが作っているシーンをガンと映してしまっているので。

最後の木場さんとリンさんの長いキスシーンを際立たせる為もあると思うのですが、守さんとのキスは、(素人目からも人工呼吸が必要だとわかるシーンでも)1度もありませんでした。純愛感を出すために、2人の男とのキスシーンを映したくなかったのでしょうか。

あと主人公たち以外の登場人物の登場の仕方とかがちょっと微妙に感じました。後半のおばあちゃんもリンさんの病室にまでいますが、(老人ホームの人という以外は)結局どういう人なのか良くわからず、また守がいた施設にいた(結婚を報告しに来た)男の子も2人に「踏み出す勇気」的なセリフを伝える為だけに登場して、その後エクスキューズ的に10年前のシーンでその男の子と結婚した子が出てきました。

リンさんの傍から見ると悪い女に見えてしまうけど、実は純粋でものすごくなやんでいて、でも木場さんのことも大事で、見たいなところとかはとても良く描かれていると思いました。あと、3人のシルエットのチョコレートを出したシーンは何とも言えない気持ちになりました。

後すごく暗転というのか、画面を黒くして次の場面への切り替えが多いような気がしました。これはどうなのでしょうか、個人的にはCMに入りそうでそんなに好きではなかったです(笑)
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