えくすぷ

ヒッチコックのえくすぷのレビュー・感想・評価

ヒッチコック(2012年製作の映画)
4.3
ヒッチコック監督とその妻アルマ。
表舞台では賞賛され続ける彼と、裏方に徹する彼女の行き違いの物語。
ヒッチコック映画裏話の映像化作品となる。
当時の雰囲気を醸し出しつつ、サイコの撮影と監督自らの苦悩(怒り)が重ねあわさりシンクロするように進んでいく。
仕事の相棒として、夫婦として、あるべき愛の証明を感じさせる。

作中に出てくる役者は皆そっくりで驚いた。
ジャネット・リーによる雨中での運転シーンは、そのまま当時のスタジオを見ている気分に。サイコの鑑賞後におすすめしたい。

また細かい点だがシズル感が心地よい映画だった。
つまりヒッチコックが美味しそうに食べる食べる。
セロリを洗わずにそのままカリッカリッ…
夜中にフォアグラの罐詰をむさぼり喰ったと思えば、翌朝にはラディッシュを摘み口へ放り込みカリカリ。
カクテルやブランデー、ワインをゴクゴク、実に美味しそうに、豪快に食べる姿。
ヒッチコックの堂々たる存在感に圧倒される。