AYN

私のオオカミ少年のAYNのネタバレレビュー・内容・結末

私のオオカミ少年(2012年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ソン・ジュンギ、オオカミ男の演技もできるのか…🥺
人間にもなれず、山犬にもなりきれぬ、哀れで醜い、我がチョルスだ!!!って感じでわたしの中の、モロ的な母性が爆発しました。

ソンジュンギ演じる、オオカミ男のチョルスは、軍事的な目的で秘密裏に行われた実験の末、生まれてしまった存在。
(韓国の作品はよく、戦争によって生まれた悲しみを扱ってるなー。
朝鮮戦争や、ベトナム戦争の後遺症に苦しむ人々、今も続く兵役…、戦争は日常のすぐそばにあるのですね。)

一方、療養のために山奥の別荘へ引っ越してきた18歳の少女ソニは、チョルスと出会い、次第に彼と心を通わせる。

ここからの展開は正直、誰にでもわかってしまうんだけど、チョルスの存在は騒動を起こしてしまう。(チョルスのせいではなくて大家の息子のせいなんだけどね!)
このことが世間にばれないように、チョルスは射殺されそうになり、二人は、山奥へ
…。
いずれそうなるとわかってても、別れのシーンはぼろぼろ泣けたな〜。
ずっと言葉を教えていたけど、全く話そうとしなかったチョルスが、最後にソニへ「カジ マ(가지 마)」(行かないで)と零した、、もうそれはずるいて〜(゚´ω`゚)゚。

それから47年、ソニは孫とあの別荘を訪れる。
そこでは、チョルスが、昔と変わらない姿(美貌)で静かに暮らしていた。
ソニがくれた手紙や、文字を覚えるためのノートと鉛筆や、ギターを、今も大切にしながら…。

ソニは涙を流すんだけど、
それは①自分が結婚や出産も経て、人並みの人生を送ったことに罪の意識を感じた
そして②47年も経ったのに、昔と変わらない姿のチョルスは、やはりただの人間にはなれないんだと実感する悲しみ
もあったんじゃないかな。

そんなソニを、優しく包み込むチョルスが素敵すぎました。

言葉も話せるようになったし、文字も上手く書けるようになったし、絵本を読み聞かせることもできるようになった…。

ソニと約束したこと、ずっと一人で頑張っていたんだね😭

エンドロールでは、チョルスが大きな雪だるまを作っていた。
ソニと約束した通り、丘の上に大きな雪だるまを…また泣かされました⛄️

二人は恋愛関係というよりも、母と息子に近い愛情を育んだ気がして、それゆえにずっとソニの言い付けに従い続けていたことが切なかった。
今の彼なら、自由に生きられるのにな…
でも、これからもソニを思って静かに暮らすことが、彼の幸せなんだろうか…?

もし続編があるとするなら、新しい誰かがチョルスを愛して、彼を解放してほしいなとも思った。

余談、英題はA werewolf boyでいい感じなのに邦題ださいです😭
わたしの、とか言わなくていいの!!
AYN

AYN