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そして父になるのspe1111のネタバレレビュー・内容・結末

そして父になる(2013年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

生まれた子供が取り違いが起き、他人の子供を6年育てた後に血が繋がってない事実を知らされて、双方の家族がどうするか、子供を交換するのかどうか、といったかなりつらい内容の映画。これがまた、彼らは悪くなくて、看護師の個人的な育児ノイローゼによるやつあたりで起きたもんだから、たまったもんじゃない。福山雅治演じる一家とリリーフランキー演じる一家がいて、リリーフランキー側の家族や子供をみて、福山雅治演じる父の、父としての成長を描いており、まさに「そして父になる」というタイトルにあった映画だなと思った。リリーフランキーの演技力にびっくり。もう電気屋にしか見えない。かつ、「子供は一緒にいた時間が大事」とか、福山雅治が「私にしか出来ない仕事がある」と言ったことに対して、「親も親にしか出来ない仕事ちゃうんかい」的な台詞も胸に響いたな。子供が取り違えたとしても、血が繋がっていなくても変わらず愛せる、という母の見解もありながら、成長すればするほど産んだ方に似てくるから、早い目に子供入れ替えた方がいい、という見解もあり、子供の感情を含めるとすごく判断が容易ではない。いくら福山雅治側の親のように金持ちでも仕事が忙しくて相手にしてくれない父だったら、子供にとったら、おもちゃをなんでも直してくれる、一緒に遊んでくれる、凧揚げもしてくれるリリーフランキー側の親の方がいいのかもしれない。しかし福山雅治側で育てられた子供にとってお父さんはやっぱりお父さんなわけで、子供にとったら、血とか、そんなのは関係なしにお父さんなんだなと。この映画では両極端の家族の状況を描いてるために、親の口癖や態度が子供に影響してるのがまるわかりで、それが子供目線、親目線の対比が生まれてそれぞれの想いが分かりやすかった。最後結局交換したのか、しなかったのか分からないけど、ミッションは終わりだ、という台詞から交換せず、の展開だとしても、血が繋がってないとしても子供にとっていい親でありたい。交換したとしても、今後もきっと両家族ぐるめで付き合いを続けて、子供のためにいい親であって欲しいと、心から思った。
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