観るのは多分２回目なんだが、本作は父親役の福山雅治がハードルの第一だった。監督の「こーゆーヤツ嫌いなんだよなあ」オーラを感じるほどヤバイ男に見えてくる。
内容はさすがの是枝テイスト。強権の夫に従属してきた尾野真千子が次第に変化していく姿が結構じんわり沁みるし、真木よう子の母親役が（やや分かりやすくはあるが）いるおかげでストーリーが円滑に流れている。この二人に限らず、登場する女性全てに言えるかもしれないが、母は強いわ。
そしてとにかく子役達、大人に対する反応の自然さが素晴らしい。カメラに記録された子供視点の画像、特にあの足のショットは良かった。ただしあとはちょっと子供らしくなかったね。
これもまた正答のない物語。自分が当事者ならどうするか？と、視聴の間中ずっと感じていた。ラストシーンを観て自分が思ったのは、病院からの賠償金であの店をデカイ2世帯住宅に建て替えて（建築屋だしね）、隣人として共に暮らしていくのがいいんじゃないか、だった。親子関係については、事情を説明した上で当人たちに決定権も時期も委ねていいんじゃなかろうかと思う。もちろん普遍的な解決ではないが、ハッピーエンドであって欲しいとは切に願ってしまうよね。
スピルバーグがリメイクするって話はどうなったのかな？
