くり

そして父になるのくりのレビュー・感想・評価

そして父になる(2013年製作の映画)
3.6
星のみの評価だったので再レビュー。
小学生になる息子が他人の息子だったというある日突然知らされる現実。愛情を注いで育てた6年間か、血縁か、究極の選択を迫られる2つの家族のお話。

実際に似たような事例があった事もありこのテーマはすごい重い。でも色々と考えさせられるシーンが多くて邦画の中では結構好きな作品。どちらの家族も明確な悪者ではないだけに正解がわからなくて悲しくなる。

また、しっかりと2つの家族の背景を細かく練られててそれが至るところに散りばめられてる。


真面目な福山家がつけた名前がけいたに対してリリー家はりゅうせいという垣間見えるキラキラ感。

明らかに育ちが良くはないと伝わってくる真木よう子の所作や、リリーのチラ見えする刺青。そんな2人のイメージ通りのガチャガチャした私服。

何度かある家族同士が話し合う為に外食するシーンはリリーだけ常に異常に食べている。(貧乏性)

対して本来絶対に作り笑顔の上手いはずの福山は集合写真の時の笑顔がこれでもかというほど固く、堅物な父親を完璧に演じきっている。


そんな福山が頑張って少しずつ仲を深めていく過程で突如くる流れ星の件が一番グッときた。りゅうせいの子役感0の無邪気な子供演技だからこそ余計心に刺さった。

自分が親の立場だったら本当にどうすればいいかわからないし、どちらも育てたくなる福山の気持ちもわかる。
でももし自分が子供の立場だったら父親は福山雅治で母親は真木よう子がいいなぁ…
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