あもすけ

クロニクルのあもすけのネタバレレビュー・内容・結末

クロニクル(2012年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

囲まれて、塞がれて、圧縮された空気で鼓膜がおされるみたいにして、傍で寄り添いながらたまらない気持ちのまま爆発までを見てしまった。ずっとなにかが必要で、カメラを手にして、能力を手にして、そのとき彼に見えたものを想像したら、どんな現実をもって説得されたとしても、そっとしまっておくことなんてできるだろうか。ひととき浮かれてはしゃいだ後に、現実を突きつけられて、一気に冷めて過去としてしまうなんて、彼にとっては全然そういうことではなかったのだった。手にした能力が強大すぎて、自分の引き起こす渦に飲み込まれていくなかにも、一線をこえる前からの彼の存在の連続がずっと途切れないままでいて、その先が悪くなる一方だとわかるのに、彼のすることのひとつひとつを頷きながら見てしまって、やるせなかった。
従兄弟の他人としての距離で分からないことは分からないままぶつかってくる愛情はなんかよかった。
あもすけ

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