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映画監督ジョニー・トー 香港ノワールに生きてのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.0
香港の鬼才ジョニー・トー監督に迫ったドキュメンタリー。カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品された「エレクション」(2005)や「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」(09)などで海外でも高い人気を誇りながらも、徹底して香港での映画製作にこだわるジョニー・トー。フランスの映像作家イブ・モンマユーが03年から8年間にわたりトー監督を取材し、トー自身や彼の作品に欠かせない俳優のリッチー・レン、サイモン・ヤム、アンソニー・ウォン、レオン・カーフェイらにもインタビューを敢行。「香港ノワールの旗手」として知られるトー監督の映画観を探っていく。
「ギャング映画で描かれる、生と死そして友情が大好きだ」と語るジョニー・トーのこれまでのキャリアや自分の映画のスタイルなどを語るインタビュー、「エグザイル/絆」「PTU」「エレクション」などジョニー・トー映画の名場面を交えて迫っている。
「私が最もヒーローと思えるのは、友情や家族すら任務のために犠牲に出来る警察官だ。そして私の映画に登場するギャングのようにある種の道徳心やルールに従い任務や仲間のために自分を犠牲に出来る者はヒーローと思える」「テレビドラマで演出の仕事をしている時の経験が役に立っている」「ガンアクションの演出は時代劇の殺陣のように振り付けしている」「即興的な部分と芸術性を大事にしている」など、ジョニー・トー映画のファンなら満足のドキュメンタリー映画。
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