くろきつ

マチェーテのくろきつのレビュー・感想・評価

マチェーテ(2010年製作の映画)
4.6
麻薬王に家族を殺された元メキシコ連邦捜査官の男が不法移民を虐殺せんとする権力者たち相手に暴れまくるバイオレンスアクション。

ロバート・ロドリゲス監督が世界で一番殺された男として有名なダニー・トレホを主演に迎えて不法移民問題を交えて描いたバイオレンスアクション映画。今作はトレホの初主演作。普段は悪役として登場することの多いトレホが主演というのが新鮮でよかった。この顔で今まで主役をやってなかったのが不思議でならない。よくトレホがパッケージに大きく出されているのに脇役っていう最悪の宣伝方法をしている映画は何回か見た。今作は正真正銘のトレホ主演映画。ロドリゲスらしいバイオレンス描写でめちゃくちゃ楽しめた。グラインドハウスの予告編を長編化したもの。この予告編の長編化と言えば他には「ホーボー・ウィズ・ショットガン」やつい最近公開されたばかりの「サンクスギビング」などがある。どれも超絶バイオレンス。この映画はその中でもとにかくキャストが豪華でびっくりした。敵陣営のキャストが沈黙シリーズのスティーヴン・セガールにドン・ジョンソンにトム・サヴィーニ。そして悪徳政治家役でロバート・デ・ニーロ。ずっとデニーロが出てることが不思議で仕方なかった。なぜ出てるんだがずっと頭にあった。私はスティーヴン・セガールがめっちゃよかったと思う。なんかセガールをラスボスに持ってくるあたりロドリゲス監督のセンスを感じた。誰もが予想しないキャスティングだと思う。沈黙シリーズ以外でセガールを見たのはもしかしたら初めてかもしれない。トレホの兄貴を演じた神父のロドリゲス映画常連のチーチ・マリンもカッコよかった。っていうのもショットガンと神父は完璧にマッチしすぎてる。死に様も中々に壮大でよかったと思う。もう少し弾けててもいい気もしたけど十分にぶっ飛んだバイオレンスアクションだった。
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