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モリー先生との火曜日ののほほんのレビュー・感想・評価

モリー先生との火曜日(1999年製作の映画)
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始まってすぐ、ああ、ジャック・レモンだ。彼が大好きだと改めて思った。それはもう、画面ごと抱きしめたくなるほどに。
冒頭、モリー先生の紹介がある。ジャック・レモンを知る人は、ここで与えられた以上にモリー先生のことを知っているように感じるんじゃないかと思う。モリー先生というキャラクターは、ジャック・レモンのこれまでがあって成立したキャラクターだと感じた。モリー先生がジャック・レモンでよかった。
モリー先生が介護されているところを見られなかったミッチ。世界は待ってくれないと言っていた。とても近くに感じた。
やりたいこと、やるべきこと、正反対の均衡。すべてを許すこと。エリクソンの発達課題、統合vs絶望。
許せないことを、それがどんな弱さから発生しているのかまで突き詰めたとき、その弱さが自分にもあるものだと気づく、もしくは共感できる、理解できるものになって、許せるようになる。すべてを許すってそういうことなのかな。どんな弱さからきているのかまで考えても、その弱さを許せなくて苦しんだりしている。自分のことも他者のことも。
観てよかった。
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