銀幕短評(#587)
「暗闇から手をのばせ」
2013年、日本。1時間8分。
総合評価 77点。
意味深なタイトルですが、とてもうまくできたドラマです。みじかい尺ながら、みごとにメッセージを伝えている。なかなか こうはできませんね。
身体障害者専門のデリヘルサービス。障害者のおとこたちに、店長がクルマでヘルス嬢(ホンバン厳禁)を送り届け 性行為を提供する、ささやかでニッチなビジネス。この町の市場は大きいが、買い手は まだまだすくない。
「タイトル、拒絶」9点 が、風俗に名を借りて つまらない会話劇に終始したのに対して、この映画はとてもバランスがいい、心理描写も、性描写(過剰ではない)もしっかりしています。 一流、とはいかないまでも いい役者さんをそろえて、いい芝居を引き出している。見ごたえがありますよ。
ただし、性描写の迫真性は、前回の「猿楽町で会いましょう」68点 の石川瑠華さんのセックスシーンが上だなあ。しろうと目からしても。ちょっとどっきりしたなあ、あれは。