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闇を生きる男のharuのレビュー・感想・評価

闇を生きる男(2011年製作の映画)
3.5
「レクイエム・フォー・ドリーム」を超えた!テンション下がってどうしようもない映画No.1!

ベルギーで畜産業を営むジャッキーは、ある日怪しい取引を持ち込まれ、そこで20年前の友人ディエデリクに再会。忌まわしい過去が蘇る。同時にホルモンマフィア(牛さんにホルモン注射して成長を促し、家畜を高く売る人たち。当然違法行為)と警察のイザコザに巻き込まれていき、もうどうしようもない…

救いがなさすぎて途中で何回か休憩挟みました。
ベルギーのマフィアでも勉強しとくか、ぐらいの気持ちで見てごめんなさい。マフィアとかどうでもよかったです。主人公の人生が壮絶すぎて、マフィアがチョロっと人殺したぐらいじゃ何とも思わない、ドンヨリレベル★5つです。
主人公の過去がとにかく悲惨なんですけど、何が悲惨かって彼は何も悪くないんです。しかも彼はこの出来事で、一生抱えていかなければならない障害を負うことになり、20年間ずっと苦しんできた。さらにキツいのが、彼をこんなふうにした犯人が精神疾患を抱えていて、あの出来事は「事件」ではなく「事故」として処理されてしまう。つまりヤツに怒りを向けることもできない。それでも「人生いろいろアルヨネ!」ぐらいになれるならまだ頑張りますけと、主人公が生きてて楽しそうな瞬間がほぼ見受けられないというか(まぁあるっちゃあるけど後に無い方が良かったと思われる展開)、私だったらとっくにこの世とオサラバしてると思うんですけど、これ実話ってどこまで実話なんでしょうか…ちなみに作品のテーマは「運命は変えられない」だそうです。
「レッドスパロー」で久しぶりにマティアスおじさんが見たくなっただけの人は、違う作品にした方が良いかも知れません。見て良かったですが、鑑賞後はとても落ち込みます…
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