ハレルヤ

凶悪のハレルヤのレビュー・感想・評価

凶悪(2013年製作の映画)
4.3
3年ほど前に初鑑賞しましたが、個人的にはここ最近見た邦画でトップクラスの衝撃作でした。

死刑囚の新たな殺人の告白。そしてそれを主導していた黒幕がまだ社会で野放しになっている現実。

山田孝之演じる主人公のジャーナリストの視点から描かれるこの凶悪事件の全貌。本当に恐ろしいです。

そんな凶悪な実行犯を演じたピエール瀧。そして事件を裏で操るリリー・フランキー。この2人によって、次々と人が虫けらのように命を奪われる様子が淡々としているから、よりリアルさを感じます。

普段の生活ならニュースで文字や、ちょっとした映像でしか語られない殺人事件。実際その現場に居合わせているような気にさせる演出にゾクッとします。

しかもこれが実話。本当にあった出来事なんだからマジで怖い。こんな話を聞くと、今も日本のどこかでこれと同じような事が起きているんじゃないかという考えも当然出てきます。

見終わった後もしばらく放心状態。主犯を捕らえても悪い後味が残ります。嫌な気分にさせられる作品ながらも、完成度の高さに唸らされた一作。

白石監督の手腕に驚かされた作品でした。この後の作品も楽しみになったのは勿論言うまでもありません。
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