ホイットモア大統領

凶悪のホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

凶悪(2013年製作の映画)
1.0
当時、ピエール瀧が逮捕された、会社がその余波を受けた、本作のモデルとなった舞台が現在住んでる県だった、『麻雀放浪記2020』の予習…、

と、これとない機会が重なったので鑑賞。
『ザ・サークル』『ローズ家の戦争』『ハードキャンディ』に続く1.0点映画でした。

そんなピエールさん、事件後に本作のシャブ打ちシーンを見ると、笑えないくらいにリアルに感じる。
また、“触るな危険” 演技の緊張感も、本作のヤバさを引き立てる。特に刑務所での “裏表” を見て警察もマークしたのではないか?と疑いたくなるほど。

加えてリリーさんは自分が悪いことをしている、とんでもないことを言っているという意識の無さが怖過ぎる。
この人がどうやってピエールさんの信頼を勝ち取れたかは定かではないが、この “純粋悪” に惹かれたのかな。

しかし、本作がとにかく胸糞なのは、ピエール瀧、リリー・フランキーだけでなく、その家族や依頼人もまた、同じ穴のムジナだということ。直接手を下しておらず、知らん振りというほうがタチが悪い。
そしてそれは、家族を蔑ろにする山田孝之にも言えることで、大小種類は違えど、一歩間違えば誰でも “悪” に落ちる危険さを本作は解いてる気がする。