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3人のアンヌのKSatのレビュー・感想・評価

3人のアンヌ(2012年製作の映画)
4.1
初ホン・サンス。

いや、いかにもシネフィル受けする感じで悔しいけど、これは面白い。
文字通り、イザベル・ユペール演じる、立場の異なるフランス人・アンヌが訪れる、韓国のド田舎のかたちをしたパラレルワールド。

固定キャメラがパンしたりズームイン・ズームアウトしたりと、演出がロメールみたいなんだけど、このズームイン・ズームアウトというのがいかにもデジタルキャメラの急ズームで、しかもいきなり入ってくるから、もう、本当に笑っちゃう。
しかし、そのギリギリ安っぽい瀬戸際でめちゃくちゃ凝っているから、結果的に反復してばかりの出鱈目なストーリー共々、微笑ましいものになっている。
やたらシチュエーションや台詞の反復があるけど、微妙にキャメラ位置や場所に変化があるから、一生楽しんで見ていられる。

そりゃ、ボディーガードのお兄さんとか、映画監督の愛人のオッサンとか、ペンションのお姉ちゃんとか、周りの韓国人みんな可愛いけど、何よりユペールが韓国のド田舎のペンションや海辺でチャミスルを呑む絵面なんか、そんなん面白いに決まってるやん!!セコすぎ。
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