Hondaカット

嘆きのピエタのHondaカットのレビュー・感想・評価

嘆きのピエタ(2012年製作の映画)
3.9
キム・キドク監督作は初めて鑑賞。終始展開や描写に全く飽きず、最後の静謐さにも唸ってしまった。思ったより直接的なグロエグい描写が無いのも良かった。 映像における【暴力】と【笑い】は紙一重なんだという事も実感した。「何かを見せる→観てる側のリアクションの間の余地→それに突っ込むor放置する」というプロセスが言葉ではなく画だけでも進められるからだろうか。フレーミングという情報の制限によって、どっちともとれるギリギリの表現も可能だからだろうか。 「男に生きた鰻を差し出す女→拒否する男→階段をのたうちまわる鰻→水槽で名札を付けられてる鰻→見てる男→朝、鰻を捌く女」などの、とんでもない状況がテンポ良く展開してくのが【笑い】でも【シュール】でも【奇妙】でもなく、違和感なく観ていけるのは編集テンポの生理的なものにも起因していると思う。 惜しむらくはゆるい(粗いのではない)素人くさいカメラワーク。狙いとして巧く機能してないように思った。