嘆きのピエタの作品情報・感想・評価

「嘆きのピエタ」に投稿された感想・評価

GentaEndo

GentaEndoの感想・評価

3.8
町の風景。部屋のじめじめ感。食べ物。変なデレデレ感。からくる終始落ち着かない雰囲気と、特に最後がよい!痛がらせ方の発想が北野映画っぽくて好きでした。
イ・ジョンジンが馬鹿っぽかった。
チョ・ミンスは謎めいていた。
見てる時は、汚い、痛い、しゃかしゃかせんかいって思った。
何が言いたいの?何がしたいの?
とイライラしたけど
見終わってよく考えたら、
お母さんに捨てられた男の子の
母恋し物語やん、と思った。
しんどい、痛い、息苦しい
静かなバイオレンス
さすがの韓国映画、すごい

手ブレ?がちょと気になる
なんだこれ・・・・・(いろんな意味で)

これまた、胸糞悪いというか衝撃的な韓国映画ですな・・・・

鬼畜っぷり炸裂。

「母なら食えるだろ!」と
あんなものを・・・・・

吐きますね、これ・・・・

どんだけ胸糞悪い映画なんだろうと思いながら見てたら
終盤は意外に母と息子がうちとけあう姿や、
マザコンぷりをふんだんに見せ付ける息子の姿とか、
ちょっと予想してたのとは違う方向へ・・・・。

この息子、30年間、愛に飢えてたからね。
てか、愛を知らずに育ったからね。

ここで今まで味わえなかったことがこの母の登場により人間らしさを彼に与えたのかなとか思った。

それもつかの間
ラストが・・・・・・

そりゃないぜ!な衝撃なんですが、
むしろ丸く収まったら
それはそれで拍子抜け。

そういう意味では期待通りの韓国映画でした。


鬼畜からハートフルに振っときながら、最後にずどんと落とす。さすが…。
shoepexe

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4.1
禍々しすぎる復讐と贖罪の話。ラストのシーケンスで芸術性もちゃっかり担保。
matool

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4.2
ギドク良い。
miyagi

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3.3

このレビューはネタバレを含みます

非道な借金取りの贖罪の人生の物語。
相変わらずのエグい描写に心が痛むシーンは多々ある。
障害者にすることで保険金で借金返させるとか、ウシジマくんの上位互換かと突っ込みたくなる。

にしても、突然現れた母親は一体なんなんだ?
なんでこんなにも主人公は母親という話を受け入れるのだ?
と思って進んだ先には、実はこの母親の復讐の物語がメインだったことにゾッとさせられる。
どこまでも容赦がない。
自分の死をかけてでも一番精神的にくる復讐の仕方。
本当の息子の死体を見つけた時、主人公は母親ではないことに気付いて絶望したのだろうか?

ラストの市中引き摺り回しの画はあまりにも痛々しく、ただどこか美しさすら感じてしまった。
キム・ギドクの新たな一面をもった一本だと思う。
正直、もっと見るに耐えない残虐なシーンが満載なのかと思っていた。たしかに初っ端からやらかしているが、個人的にはストップボタンを押さずに集中して観ることができたし、はっきり言って好きな映画になった。

これで商業的だと言われた、と特典映像の監督インタビューで言っていたけれど、そんな見解が解せない。一体、なにがコマーシャリズムだと言われたのか。底辺も底辺。ソウルなんだろうが、今風のビルなんかほとんど出てこない。東京なら、足立区、荒川区、ひと頃の台東区なんかにあるような町工場と煤けた雑居ビルが主な舞台。出てくるのもそこで働き、生きる人たち。

取り立て人、ガンドの残虐性の餌食になる人々が、口々に「障害者にしないで」と口走ることに、軽くショックを受ける。そういうセカイなんだと。

貧しくて暴力的で金欠で……明るい要素は一切ないが、ゴミ溜めのような街角のシーンが、なぜか美しく見える。乾いていて、雑多なかたちやいろが、まるで塗りたくった油絵のようだから。ギドク監督は、そういう意味で、やはり天性の絵師なのかもしれない。そんな枯れた哀しい美しさが、この映画の端々にあふれている。人のいない古い町工場の描写も、怖さだけでない不思議な引力に満ちている。

ガンドや謎の母、ミンスの造形も巧みだ。ガンドに至っては、あんなに残虐なのに、寂しさと怒りが付き纏い、どうしても憎めない。ミンスに会い、少しずつ氷がとけたように情がわいていく様子も、全然不思議ではなく思えた。寂しく生きてきた男性ならば、あり得ることだ。
また、あれほど野蛮な生業を持っていながら、住処が不思議なほど整然として、自ら火に鍋をかける生活をしている暮らしぶりも、ちょっとリアリティがないかもだが、不思議な魅力につながっているように感じた。

ケバめの原田美枝子のようなミンスも、不思議な魅力がある。うつくしい顔、何かを秘めている、というよりなにを考えてるかわからない雰囲気で、目が離せない。拒絶されても、痛い目に遭っても、離れないあの執念。それが最初は本当に母親の情からにみえるのだから怖い。

ある意味、『母なる証明』に近しいテーマだけれど、あちらの母の方が怖い。一切の躊躇がなかったから。ガンドとミンスの擬似親子は、芯の部分で弱く、日本人みたいな死生観をもってるような気がした。

孤独は怖いほど人を狂気に駆り立てることもあるけれど、なんらかの愛を知ると怖がりになり、弱くもなるのか。

ラストシーンは絶句。これはまるで平家物語かと思った笑。引いていくカメラ、道路に滲む赤、くすんだ冬の風景。嫌だなと思いながらも、見とれてしまった。
たぶん、本国ではアート系? とかなんだろうな。北野映画の初期にも似た、美と寂しさを感じた。俄然、他作品も観たくなった。韓国映画、最高!
HO

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3.4

このレビューはネタバレを含みます

天涯孤独の主人公。愛を知らない彼は、ヤミ金の取立屋として、貸し金に暴利をかけては債務者を障害者にしてその保険金を搾取するという、悪魔のような所業を続けていた。ある日彼の元に、母親だと名乗る人物が現れる。訝しむ彼だったが、次第に彼女を信じるようになり、やがて彼女のことを母として深く愛するようになる。しかし程なくして、彼女は姿を消してしまう。自分に恨みを持つ過去の債務者の誰かの仕業だと考えた彼は、彼等のもとを一人ずつ訪ねて母を捜索するが、その過程で、自分がいかに、家族を持つ人々に深い悲しみを与えてきたかということを痛感する。

この母だと名乗る人物は、本当は母などではなく、過去に主人公に障害者にされ、自害してしまった債務者の母だった。彼女は主人公に家族への愛(つまり自分への愛)を学ばせ、その上で、目の前でその家族を失わせる(つまり自分が誰かに殺されたかのようにみせる)ことで、主人公に復習を果たそうとしていたのだった。しかし、主人公との奇妙な共同生活の中で、家族の愛を知らずに育ち、そして初めてそれを知った彼に、計画を敢行することへの躊躇いを感じるようになる。

結局、母は復讐を敢行する。悲しみにくれる主人公は、母に生前頼まれた通り、松の木の下に彼女の遺体を埋めようとする。ところが穴を掘り進めていくと、母が家でずっと編んでいたセーターを来た男の死体が出てきた。全てを理解した彼は、債務者の一人の自動車の下に忍び込み、自ら『引き摺り回しの罰』を受ける。

***

という様なストーリーであるが、序盤胸糞悪いシーン続きでちょっと辛い(直接的な描写ではないが)。暴力、レイプ、カニバリズム、女性の悲鳴…。また、いくら主人公が家族の愛に触れたからといって、ちょっと急に性格丸くなりすぎじゃない???という気もする。

息子のために両手を切って金に換えてくれと言っていた青年は、主人公には家族のために身を犠牲にする聖人のように見えたようだが、個人的には少々、狂気じみていて怖いよ!と思った。

カニバリズム(的)なシーンが2度あって印象深い。一つは、主人公が母に自分の肉を差し出し食べさせるシーン。もう一つは、母が自分の分身としてうなぎを置いていき、主人公が母を家に泊めた翌朝、母がそのうなぎを調理して食べるシーン。うなぎを母が食べるのは、母本人が迎え入れられて、もはや分身としてのうなぎが必要なくなったから?一つ目はよくわからん。
またカニバリズムではないが、主人公が生きた鶏やら兎やら調達して自分で調理して食べるところは、他者から搾取する人間という表現か(母と暮らすようになってからは魚を動物ではなく魚を調理している)。
母は兎(搾取される人間の象徴)を逃がすが、兎は自動車に轢かれて死んでしまう。ヤミ金に頼らなければ生きていけなかった債務者達の弱々しさを示しているようでもある。

日本でも『ヤミ金牛島くん』とか『土竜の唄』とか、あと『外道の歌』とか、ダメな市民とそれを食い物にするやつら、みたいな作品を最近よく見る気がするけど、始まったのはこの映画と同じくらいの時期だろうか?
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