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真夏の方程式のStroszekのネタバレレビュー・内容・結末

真夏の方程式(2013年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

知らぬ間に犯罪の片棒を担がされて秘密を抱えることになる子供が出てくるんだが、田中哲司が適当そうなノリの父親役で出てきてよかった。「これからの人生でたいへんな心の負担を抱えることになる子の父親がこの人でいいのか?」という気分にさせる。その対比で「この子と一緒に罪と秘密を背負ってくれる湯川がいてくれてよかった!」と感じる。巧みな演出と田中哲司という人選の勝利。

[鑑賞メーターから転載]

2013年。面白い。ロケット発射実験の場面がとても美しい。トリックと言えるものは一つくらいであとは情の話が続くのだが、日焼けした杏の佇まいと演技が素晴らしいので、彼女のためになされたことの数々に説得力がある。これまで湯川は研究者としては凄いが教育者としては微妙なのではと思っていた。しかし「理科は役に立たない」と言われた後に実験をして楽しさと有用性を体験させ、自分が授けた知識により真実を知ってしまった相手に「僕も考え続ける」と責任を一緒に負う覚悟をした場面に、教育に携わる人間としての一面を見た気がする。
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