結局カレー

真夏の方程式の結局カレーのレビュー・感想・評価

真夏の方程式(2013年製作の映画)
3.1
テレビドラマ「ガリレオ」シリーズの映画第2弾。『ボクと博士の夏休み-玻璃ヶ浦の海-』的な。知らんけど。科学を知らない少年と物理学者の交流が堪らなくエモい。あぁいつかこの少年が大人になってもこの夏を思い出すんだろうなと思える、ひと夏の、でも人生を左右するほどの出会い。子供扱いせず蕁麻疹も出なかったのはどこか少年にリスペクトがあったからかな。

ただ本筋に絡む仙波をめぐる事件と川畑家が抱える秘密は、エゴにまみれて関係ない人の人生まで狂わせてて気持ちがついていかなかった。子供に嘘をついて追いつめながら罪を匿い関係のない子供の手を汚させる。母親どういうつもり?!って感じだし美談として受け止めきれない。
ただ、愛する人を守るために他人を犠牲にすることも厭わない心理は簡単に否定できるものではないとは思う。頭ではわかっていても。うーんモヤモヤ、とりあえずお母さんが元凶すぎる。

科学を学ぶことは自分の世界を広げる一方で、知らなければ幸せだったかもしれない残酷な現実に直面させることもある。もう出会わないかもしれない少年のこれからに心を寄せ、最初から最後まで同じ目線で話して力を貸そうとする湯川先生は温かい人だと思った。最後の言葉はきっと湯川先生なりの「1人じゃないよ」で、これからの少年の支えになってくんだろうな。