風来坊

ローン・レンジャーの風来坊のレビュー・感想・評価

ローン・レンジャー(2013年製作の映画)
4.5
過去レビュー投稿。

悪名高き犯罪者のキャヴェンデッシュに最愛の兄と仲間を殺され、自身も重症を負った執行官のジョン。復讐に燃えるジョンは同じ目的の自称悪霊ハンターのトントと共にキャヴェンデッシュを追うのだが…。アメリカ製のアクション映画。

世間的にはあまり良い評価ではない本作ですが、個人的には大いに楽しめた作品でした。
確かに言われているようにパイレーツ臭はありますし、ジャック・スパロウ臭もします(笑)
クライマックスで流れる音楽もパイレーツそっくりです(ローンレンジャーのお馴染みのテーマ曲ウィリアム・テル序曲以外の曲)

まあ…監督もプロデューサーも一緒でそこにジョニー・デップさんですし、さらには音楽担当も一緒ですから致し方ない所でしょうか(^^;
全編通してユーモラスで展開もスピーディーです。所々にクスッとする笑い所もあり楽しいです。

笑い所も絶妙な所にポンと入れているので、シリアスな場面を損なうようなことはありませんでした。
締める所は締めて緩める所は緩める感じですね。

個人的には冒頭のぬいぐるみのシーン、鳥は怒ってる、傷だらけの音楽隊、白馬の存在に吹きました(^ω^)
さらには計算され尽くしたコントのようなクライマックスのアクションシーンは見事で楽しいです‼
あと、ウサギと強すぎの白馬の存在が面白いです。

悪い所はあまり感じなかったですが、やっぱり長いですかねお話しが…
ジョンとトントの絆が深まり一枚岩になるまでが長いですね…ヤキモキします。まあ…それが良いんですけどね。溜めに溜めたからこそラストの爆発と感動に繋がる訳で。

酷評であるように確かに話の持って行き方や設定が強引だとは確かに感じます。しかし、個人的にはその強引さも許せる魅力がこの映画にはあると思います。

ラストは春のそよ風のような爽やかさと余韻を感じられて最高でした。
日米での興行成績がイマイチだったため続編には暗雲が立ち込めているようですが、私は続編を作って欲しいなと思います。

ジャック・スパロウもそうですがジョニー・デップさんははこういう飄々としたキャラクターを演じさせたら抜群ですね。
ジョン役の新鋭アーミー・ハマーさんも大物俳優に囲まれても臆することなく良い意味で初々しさを感じさせなかったです。

シリーズにはなりますがテレビシリーズなどを知らなくても楽しめる作りになっています。
その反面、お馴染みのお約束をことごとく外しているので往年のシリーズを知っている方にはちょっと物足りないかも知れません。
まあ…意図しての事なんですけどね。

お馴染みのテーマ曲が流れるのはクライマックスですし、「ハイヨーシルバー!」も出ないなーと思っていたら最後にあんな扱い( ̄0 ̄;)
「インディアン嘘つかない」は結局無いし(´;ω;`)
差別的だとかに配慮したんですかね。

面白いと思う人とくだらない人がわかれる映画とは思いますが、個人的にはスカッとして普段の憂いを忘れさせてくれた楽しい映画でした(^^)
風来坊

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