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クロユリ団地のTaKeiteaZyのレビュー・感想・評価

クロユリ団地(2013年製作の映画)
2.3
クロユリ団地(何て名前だ)に引っ越してきた介護福祉士を目指す前田のあっちゃん。公園で遊ぶ孤独な少年ミノル君と出会ったり、隣で老人が孤独死してたり、何かを察した成宮君が「ここはヤバい」と言ってきたり、ここはヤバいの?てなりながらあっちゃんの顔色がどんどん悪くなる話。

俺は銀玉愛好家なので、この映画のパチンコはすごい打ちました。その時は「よくわかんねーけど不気味でオモレー!」「団地群てなんだよ!」「AirVibeを考えた人に敬礼!」とかばっかり思ってて、まあ「こういうの」は、おもしろかった試しが...ねえ...とスルーしていこうと思ったのですが、ついついU-NEXTのマイリスに入れてしまい、仮に自分が今際の際に「あ...結局クロ団...見なかったな...」ていう考えを少しでも去来させたくなかったので、見ようとしても106分と言われ「106分!106分!国家資格試験の午後問題が解けるわ!」ともんどりを打っていたのですが、大人なので我慢して視聴。

いや、そんなそんな激烈酷いか、て言ったら辛うじてそうでも無いよ。あっちゃんも当時の自身でできることの全てを発揮していたし、彼女のお陰で何とか見れるものになっている。今色々大変かもしれないけど、おじさんは彼女のことうっすら応援していきたいと思った。

個人的に、あまりに大きな良くないポイントは、ただただ理不尽に、何の罪もない人たちが、ただただ救われないまま終わって、それで、これがホラーと思ってる製作者側の恣意が感じられたこと。呪う側も呪われる側も、そこに誰一人、悪で、罪や業を背負ってる人もいないし、ただただ全員不運で可哀想な運命同士が鎬を削り合ったところで、一体なんだって言うんだ。なんのカタルシスも無いよ。だからこそ、見終わった後に何も残ってないんじゃねえの?それがシンプルに「つまらない」となる理由じゃねえの?

とりあえず怖いものをつなぎ合わせた、「ホラー映画みたいなもの」です。全身全霊を尽くしたあっちゃんが不憫。あと、本来パチンコになんてなれない題材をパチンコにしちゃった京楽さんすごいね。
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