ひでG

インポッシブルのひでGのレビュー・感想・評価

インポッシブル(2012年製作の映画)
4.0
これはもう、あかん!

絶対感動するやろ〜

あかんて、これは!

日本人にとっては、また記憶が生々し過ぎる。

津波に飲み込まれた後、画面が暗くなり、
音が消える。

映画なのに、息が辛い。苦しい。

2004スマトラ沖地震で発生した大津波は、タイのリゾートアイランドを
一瞬で飲み込んでしまう。

分かっていて借りてるのに、
分かっていて観てるのに、
怖い、辛い、

この映像の衝撃波に、私たちも一気に飲み込まれてしまう。

ヤシの木がコテージが、もちろん人々が瞬時に流される。
潜る、その上に流れてくるガレキ。
ちょっと前まで意味のある形だったものが
流されている人の足を、胸を襲う。

痛い!ナオミ・ワッツ、痛い!

仮設の病院のシーン、いたたまれない。

そんな中でも、そんな中だからこそ、
人として飛躍的に成長するルーカス!

ちょっとニヒルではにかみ屋だったお年頃の男の子が、男になる。

「ルーカス。本当に愛してるよ!」
お母さんの心からの声!

「聞いて、聞いて、ママ!僕すごくいいことやったんだよ!」駆け寄るルーカス、
でも、ママはいない。

うまいね、辛いね!

フアン・アントニオ・バヨナ監督は、この映画の後に撮った「怪獣はささやく」を観た。

「怪物」も、アニメーションや特撮をうまくドラマに融合させた良作だったが、

本作でも、津波の恐ろしさの他、
避難所の混乱をカメラを一気に引きにして見せるシーンなど、絵として確立させているところが素晴らしい!

最初に書いたように、この映画には、
人物の描き方など細かい指摘を言うのは、
なんか違う気がしている。

不慮の事故や災害で命をうばわれた世界中の人々の為に、こういう映画が作られたことの意義があるんだなとも思う。

ユアン・マクレガーのご主人は、日本で働いているという。

あの家族が再び恐ろしい災害に遭っていないことを願います。
ひでG

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