山奥に佇む廃屋を訪れた男女グループが、死者の書の呪いを解放させてしまう。サム・ライミ版（1981年度）のリブート作品。筆者自身は、子供時代にオリジナル版の洗礼を受けているため、思い出補正がかかっている。
結論から先に述べると「今どきの若年層向けホラー映画」という印象。オリジナル版は何が起こっているのか分からないところに、最大のホラー要素が集約されていたのだが、本作では冒頭の30分間を説明に割き、お膳立てをしたうえで、物語が動き出す。
加えて、映像を必要以上に暗くしているため、部屋の間取りが分かりづらいという難点もあり。黒い暖簾をくぐったら、その先に人間がポツンといる。そんな場面の連続。オリジナルとの差別化かも知れないが、あまり褒められたものではない。
その一方で、樹木のレイプ、血反吐ドバドバ、死霊の二枚舌など、オリジナルの見せ場が随所に継承されているところが嬉しい限り。クライマックスにおける、ヒロインと死霊の直接対決もそれなりに楽しめる。
