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グランド・マスターのmegのレビュー・感想・評価

グランド・マスター(2013年製作の映画)
5.0
「カンフー映画を王家衛が撮った」だと楽しめず、「王家衛が映画を撮り、そこに出てくる人々がたまたまカンフー関係の人たちでした」という見方がある意味ちょうどいい。

どうしてあんな描写ができるのか…はじめの10分でもう息を飲むほどに美しい。血生臭くて痛そうなシーンがとても苦手だけども、効果的なスローとタイミングと水と雪と、武闘シーンが美しすぎて目が離せない。
「闘ってナンバーワン決めようぜ」みたいなノリの映画かと思ったが完全なる歴史ヒューマンドラマだった。そして一人一人の生き様が本当に本当にカッコいい。
トニーレオンの方言めいた独白から始まると一気に王家衛ワールドに引きずり込まれる気がする。あぁ見たばかりなのにもうすでにまた見たくなってる。
イップマンももちろんのこと、チャンツィイーの演じたルオメイがもう全てがイケメンすぎて言葉にしきれない。「悔いのない人生なんて面白みがない」というセリフがなんとも沁みる。

王家衛作品で見てないものが少なくなってくるとなんだか寂しいや…
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