ゆず

プレミアム・ラッシュのゆずのレビュー・感想・評価

プレミアム・ラッシュ(2012年製作の映画)
3.9
登場人物がリンゴにペンを刺すアッポーペン映画を見つけてしまった…!

NYの街を疾走するメッセンジャーの主人公が、ある一通の封筒を預かったせいで悪い奴に追い回される話。自転車をまるで身体の一部のように操るメッセンジャーズ、簡単にぶちきれる悪事に向いてない悪役、チェイスに巻き込まれ迷惑を被るNY市民数多、という痛快な構成になっていて、90分間、娯楽映画としてとても楽しめた。生身の肉体むきだしの自転車によるチェイスは他のハリウッド映画のカーチェイスとは別次元の興奮があるし、ときに命懸けで肉体を酷使する姿はNYというフィールドを縦横無尽に駆け巡るエクストリーム・スポーツと言っても過言じゃないだろう。

主人公はスピード狂でスリル依存症の青年ワイリー。ブレーキなんか付けてるから怪我するんだという持論がすごい。ジョセフ・ゴードン=レヴィットは、「ザ・ウォーク」や「スノーデン」など、他人に迷惑かけてでも我が道を行く男を演じさせたらけっこうハマる気がする。(スノーデンは見てないけど)権威に対して、壁にもたれかかりポケットに両手突っ込んで斜めに相手を見つめながら口角を上げる、そういうポーズがとても似合う気がする。
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