踊る猫

ホーリー・モーターズの踊る猫のレビュー・感想・評価

ホーリー・モーターズ(2012年製作の映画)
4.3
点数は高いが、矛盾するが万人には薦めない。少なくともこの映画を「本気で」観たいのであれば『ボーイ・ミーツ・ガール』から始まる三部作を下準備として観て、なおかつ出来ればオムニバス映画『TOKYO!』に収録されたレオス・カラックス作の「メルド」を観てから観ることを必須の条件として提示しておきたい。さて、この映画について一体何を語ればいいのだろう。『ポーラX』以来長編映画としては 13 年ぶりとなるこの映画を観ていて思ったのは、「これではまるでフランスのデヴィッド・リンチではないか」ということだった。つまり、それぐらいワケが分からないのだ。好意的に捉えるなら、現代人が様々な役割を(つまり分裂したアイデンティティを)「演じて」生きていることをレオス・カラックスなりに風刺した一作とも受け取れるのだが……?
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