ツーラン

ティモシーの小さな奇跡のツーランのネタバレレビュー・内容・結末

ティモシーの小さな奇跡(2012年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

 子どもができずに悩んでいた夫婦。諦めきれずに自分たちの理想の子どもをカードに書いていき、雨の夜に突然ティモシーとなる少年が家に現れる。彼の足には葉っぱが生えていて……。
 この自分たちの子どもがこんな子だったらいいと話すシーンからして感動的です。完璧じゃなくてもいい。素直で正直で、運動は得意でもなくてもいいから。とかかなわない夢だと知りながらカードに書いて木箱に入れて庭に埋める。

 何事にも喜楽の感情いっぱいに人を信じて疑うこと知らずに一生懸命に生きようとするティモシー。彼を自分たちの子どもとして育てる決意をする主人公の夫婦。
 夫婦が悩んでいる問題や家族との関係をティモシーがそのわだかまりを溶かしていく心暖まる展開で見終わって、とても気持ちのいい映画で素晴らしかったです。

 父親は自分の祖父が子どものときに味方になってくれなかったのをいまだに傷となっているのと職場の工場が経営不振でつぶれるかもしれないという不安。ティモシーが現れたことにより、小さな小さな奇跡を起こしていきます。
 母親は職場での上司との関係などがティモシーとの出会いによって変化していきます。 
 ティモシーは学校に通うようになり、いじめられたり、恋をしたりサッカーチームに入ったり。そこで発生する問題、それに立ち向かう主人公夫婦。その間に、ティモシーの足に生えた葉っぱが一枚また一枚と落ちていく。それは誰かの願いや夢が実現していくたびに落ちていく。そして、葉っぱが落ちることがどういうことなのかを知っているかのようなティモシー。

 優しくて音楽とアートの才能はあるけどサッカーはからきしダメ。正直すぎて何でも話しちゃったりもするけど、誰かを愛し愛される子ども。
 王道な展開でわかりきった内容かもしれないですが、それでも人を愛するということ。家族や友人たちと一生懸命生きようと再確認させてくれる素晴らしい映画でよかったです。 
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