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マルサの女をマルサするのsnatchのレビュー・感想・評価

マルサの女をマルサする(1987年製作の映画)
3.8
これは「マルサの女」のメイキングフィルムです。
ナレーションは楽しく作ってありますが、内容は至って詳しく本格派。映画を深く愛するかなり真面目と思われる人物が、助監督に邪魔だ邪魔だ!と追い払われるくらいに撮影隊に密着して、製作予算の内訳から一番苦労するロケハン、特色あるシーンの俳優とカメラの動きの解説、涙ぐましい美術さんたちのプロの努力、撮影現場での俳優さんたちの素顔などなどを綴っています。それもそのはず、演出監督は31歳の周防正行監督‼︎

差し挟まれる伊丹十三の言葉や撮影日記がいい。監督の塊りみたい。自分の映画にどっぷり浸かっている。私が本編で、うわ、本気で始まったぞ!と思った冒頭の冬景色へのあのこだわり🤩🤩

嗚呼、まだピンク映画しか作っていなかった周防監督がいつか一般映画を作りたい、伊丹監督みたいに映画を自分のものにしたいという映画監督への強い決心みたいなものも伝わってくるなあ…
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