パエリア太郎

セデック・バレ 第一部 太陽旗のパエリア太郎のレビュー・感想・評価

4.8
漬物石を飲まされたように、腹にドンとくる。そして刺激的!なにより面白い!!!!

恥ずかしい話、題材となった史実を知らなかったです。
だからそんな無学な僕がこんな言葉を使ったら、本当に頭に来る人もいるかもしれませんが、こんなヘビィーな民族、生き方、生死感が違う団体での戦い、一方的な虐殺、枝葉でいえば見下しだったり虐げを描いてるのに、日本人だって平等に描かれてるバランスにもとても好感が持てます。

文明に身を預ければ、明るい未来が待ってる獣を追いかけなくてイイことは、幸せだというセデック族生まれの青年と命より誇りだというゼデック族の重鎮。
このやりとりが素晴らしい!!
ついに本音がキリキリとぶつかる所で急に空が明るくなるんですよね!
シーンとしては凄く緊迫してるのにこのストーリーとしては明るい瞬間!!
(当たり前ですが、映画としてですよ!!)

唯一、気にくわないのはモーナだって戦いをしぶってたのに、民族の血を絶やしたくないという、ある種それも絶対に間違いない決断する長に、銃を突きつけるのはいかがなものかと思いました。

エンターテインメント性が爆発してるのは言わずもがなですが
僕みたいに知らなかった悲しく暗い歴史を知るきっかけになるだけでも、価値が有ると思います。
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