きゅうげん

ワイルド・スピード EURO MISSIONのきゅうげんのレビュー・感想・評価

3.3
実はなんとレティ生きてた!
実はなんとハン殺されてた!
……というシリーズの歴史修正がだんだん苦しくなってくる6作目。ストーリーやアクションもいよいよコロコロコミックのような大味さに。

個人的に看過できないのは、もろもろの安直さ。
敵組織が主人公たちの鏡合わせなの説明する必要ないし、そもそもバトル的にもドラマ的にも鏡合わせである必要すらないし。
大団円BBQで鉢合わせたレティとエレナに「気まずい……けどセクシー!」とチョケるのは、野暮だし無粋だしなにより失礼。
エレナ退場も、映画的に都合の良い過去の精算な気がして、首肯しかねるものがあります。

それと、カーアクションが微妙。
オープンな都会から山肌のスラム街まで、縦横無尽な立体感が楽しかった前回とうって変わり、今回は序盤と中盤のチェイスはどちらもロンドン市街地、スペインでの後半戦も高速道路&滑走路のどっちも直線運動で、正直おもしろみに欠けます。

内容のファンタジー度が上がったからといって、作劇・演出・表現描写を雑にしても良いじゃないので。その辺の品質はしっかりして欲しいところです。