わさび

ブロンソンのわさびのレビュー・感想・評価

ブロンソン(2008年製作の映画)
3.7
レフン監督らしいセンスは堪能出来る映画。彼の作品の中では、ある意味、最も明るい話だったんじゃないかと思う。トム・ハーディの怪演も見事だった。

本作の主人公、チャールズ・ブロンソン(芸名)は、英国で最も有名な囚人なのだそうだ。幾ら悪さをして何度刑務所に入れられても、決して屈さずに抵抗を続け、暴力を振るい続け、問題を起こし続けた、誰の手にも負えない凶暴な男。
そう言うと何だか大物そうだが、要は単なる阿呆である。何をしようと何をされようと懲りないし学習もしない、奴は究極の阿呆なのである。
それに、作中でもちょいちょい言われていた通り、彼が何がしたいのか私にはさっぱりわからなかった。もしブロンソンの言っていたように、そんなにも有名になりたかったのなら、もっと凶悪な犯罪でも起こせば良いではないか(いや良かぁないけど)。でもそうしなかったところを見ると、彼は悪人というより、社会不適合者の極みのように思えた。

然しそれより何より、昨日『ダンケルク』を観てトムハの眉毛に惚れ込んでしまったせいで、本作を観ても私は彼の眉毛ばかり追ってしまった。これはそんな眉毛ばかり気にしていた者のレヴューであるので、あまり当てにしない事をお勧めする。
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