タカナリ

SHORT PEACE ショート・ピースのタカナリのレビュー・感想・評価

SHORT PEACE ショート・ピース(2013年製作の映画)
3.7
4つの短編で構成されたオムニバス作品。
“日本”を共通のテーマとしていて、大友克洋、森田修平、安藤裕章、カトキハジメがそれぞれ監督を務めています。


物の怪の怪異譚である「九十九」。
映像の楽しさ、物の怪と対峙した男のまさかの行動、美しい終わり方。
最初から面白くて心掴まれました。
緩急が素晴らしい。

江戸時代の火消しと悲しき恋が描かれた「火要鎮(ひのようじん)」。
まるで日本画のような映像です。それに見とれている間に大火事です。この火事がまぁ恐ろしい。
狂った愛に呼応するかの如く、街は火に包まれました。

大熊と鬼の死闘を描いた「GAMBO」。
思った以上にバイオレンスな作品。結構流血ありますし、ショッキングなシーンも多少あります。
鬼が非道すぎたからこそ、純粋に熊を応援出来ました。
あの鬼の目的はなんだったのだろうか。

自律戦車と強化装甲服部隊の激戦が描かれた「武器よさらば」。
強化装甲服のデザイン、戦車との戦闘描写は、さすがのカトキハジメ。非常に素晴らしい。かなりド派手な戦闘。
そしてラストには驚かされました。ミサイル持ってたなw


4つとも不思議で面白く、非常に濃い作品でした。
個人的には「九十九」が一番好き。