HARU

メイジーの瞳のHARUのネタバレレビュー・内容・結末

メイジーの瞳(2012年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます


ママとパパにわかってほしいこと五箇条。
1.本当にそう思っている時だけ「愛してる」と言ってほしい。
2.どんな愛の言葉よりも、一緒にいてほしい。
3.子供の前で夫婦の口喧嘩はやめてほしい。
4.子供に、夫婦お互いの悪口を言うのはやめてほしい。
5.メイジーのママも好きだけどパパも好きで、パパも好きだけどママも好きです。


ストーリーは口喧嘩をする夫婦から始まる。やがて離婚した夫婦は、主人公メイジーの親権を巡って10日ごとに互いの家を行き来させる。互いの家には新しいパートナーがいて、メイジーはその人達とも触れ合っていく。


メイジーが子供なりに、「離婚」のこと、「親権」のことを何処まで理解しているかはわからない。けれど、子供は親の不仲に敏感。何となく仲が悪くなったことに気付いて、何となく自分が中立の立場にいることを知る。でも、まだまだ子供で「何となく」しかわかっていないから、親に何かを聞くこともできない。それこそ10代くらいになったら、親に対する文句をぶち撒けることも出来るかもしれない。メイジーはそれも出来ずに、ただただ中立の立場で空気を読む。パパにもママにも、可愛い娘、そしてどちらの味方でもあろうとするメイジーの優しさ。
そんなことをつゆ知らず、両親は自分の親権を勝ち取ることしか考えてなくて、そこにメイジーへの配慮はない。何度も繰り返し「愛している」と愛の言葉を押し付け、抱き締めて、抱き締めて、仕事だからとあっさりと手放す。自分勝手にも程がある。

それにしてもメイジーには継母継父含めて4人の両親がいるという、何とも奇怪的な状況。
そして母の再婚者(リンカーン)と父の再婚者(マーゴ)が一緒になる。このオチは2人が出会った時から何となく予想がついてしまった。というのも2人にはメイジーに対しての「愛」を感じたから。2人ともメイジーと血は繋がっていないけれど、真摯に、優しく愛情を注ごうとしている点で物凄く似た2人です。母からのメイジーへの接し方をリンカーンは隣で見ていて、父からのメイジーへの接し方をマーゴが見ていた。メイジーがいたたまれなくなる。メイジーへ同じ感情を持ち、共有出来る。そんな2人こそ、まさに「夫婦」そのものだと思う。同じ愛を子供に注ぐことが出来るのが夫婦なんだな、と。

メイジーが父の方へ母の方へとたらい回しされるのは見ててとても辛かった。「じゃあ10日後また来てね、愛してる」なんて普通に言えてしまう両親に驚き。わたしは小さい頃、叔母の家に1人で泊まって、とても悲しくなった思い出がある。それと同じように、小さい子供にとって違う環境で寝泊まりするというのはとてつもないストレス。本当にかわいそうでした。

結局マーゴとリンカーンの元で落ち着いたけれど、メイジーが成長していく過程で、果たしてこのまま幸せで終わることなんて出来るのだろうか。マーゴもリンカーンも実の親ではない。そんな事実に心を痛めて、何故自分だけ?と苦しむ日が来るんじゃないか。映画のその後を考えては、うんうんと悩めるようなラスト。決してハッピーエンドではなく、バットエンドでもない。これからのメイジー、マーゴ、リンカーンのお互いを支え合う「愛」を信じて、映画のその後がハッピーエンドになることを祈っている。



あと、マーゴ役の方、ちょっとだけキーラナイトレイに似ててお美しい。リンカーンもかっこよすぎです。笑